岩合 光昭, 岩合 日出子
海ちゃん―ある猫の物語


動物写真家の岩合光昭先生と、
エッセイストの岩合日出子先生の共著。
   (お二人はご夫婦ですね)

ある日、お二人がお寺さんで保護されていた子猫を引き取った事から、
この物語が始まる。

二人とも一目この子猫を見た時から、
この子猫にぞっこんになってしまった。

そして、二人と一匹の生活が始まった。

しかし、その生活は長くは続かなかった・・・。

赤ちゃんがやって来たからである。

以後、「海(かい)ちゃん」は、
奥様の実家でおばあちゃんと暮らす事になったのである。

そして、岩合家の三人は「通い人」となったのである。

しかし、岩合家にも「海ちゃん」は居たのである。

そぅ。

「海ちゃん」は家族の一員として、
そして、その生涯を終えた後にも
岩合家の家の中の其処此処に、
岩合家の三人の心の中に、
今も尚、逞しく、可愛らしく、存在しているのである。


光昭先生のカメラのレンズを通して、
日出子先生の文章を通じて、
私も「海ちゃん」に魅せられてしまった。
   いや、それでも、我が家のネコ達だって可愛いぞっ!

お二人の「海ちゃん」に対する気持ちがふんわりと伝わります。

決して、ありがちな
「うちのコ、可愛いでしょ」
と云う押しつけがましい(?)感じはしない。

そこには、
本当に可愛らしくて、繊細だけど逞しい、「海ちゃん」が存在しているのだ。


それは、実はこの本が昭和59年に発表された本の文庫化である、
と云う事で判って頂けるのではないだろうか。


通勤本としては勿論だが、
事務所に常備し、疲れた時やイライラしている時などにも
パラパラとページをめくるだけで「ほんわか」とする一冊である。

鞄に一冊。
事務所に一冊。
如何でしょうか?