【2023年7月9日】

 

全国各地の「一之宮」を巡る旅。

 

今回は、岩手県奥州市にある『陸中国一之宮』駒形神社を訪れてきました。

 

 

JR東北本線に乗り、岩手県奥州市にある水沢駅で下車。

 

 

東北新幹線の停まる水沢江刺駅も駒形神社の最寄り駅の一つですが、こちらの駅の方が近いので、あえて各駅停車の駅から。

 

 

駅前から伸びる商店街を抜けていき、

 

 

10分ほど歩いていくと、鳥居が見えてきました。

 

 

高い木々が生い茂る水沢公園の中に、目的地である駒形神社があります。

 

 

ちなみに、中に入ってから気付いたのですが、こちらは神社の正面にあたる表参道ではありません。

 

表参道から入るには、もう少し先まで歩きます。

 

この時点では全く気にする事なく、こちらの鳥居から神社の中へ。

 

 

鳥居の額には、

 

 

「陸中国一宮」の文字が掲げられています。

 

明治元年、東北地方の東半分を占めていた「陸奥国」が分割され、現在の岩手県の大部分と秋田県の一部を含んだ区域が「陸中国」となりました。

 

その陸中国で一番権威のある一之宮に指定されたのが、こちらの駒形神社。

 

 
神社の創建時期は不明ですが、古代から地元の駒ヶ岳を御神体とする山岳信仰があり、その駒ヶ岳にあった神社に様々な神様を呼び寄せて発展したとされています。
 
現在も奥宮が駒ヶ岳山頂にあり、こちらは本宮と呼ばれています。

 

 

参道の両脇から、お互いを見つめ合う狛犬さん達。

 

 

熱い視線の間を横切るのも、ちょっと気が引けます(笑)。

 

 

参道を進んでいった先には、屋根の軒が広めな手水舎がありました。

 

 

季節柄、綺麗な紫陽花が飾られている花手水にて両手をお清め。

 

 

案内に書かれている順路に従い、境内を巡っていきます。

 

 

山門を潜ると、本殿に向かう参道に大きな茅の環が。

 

 

一年の半ばである6月末から7月頭にかけて、今年後半の無病息災や開運を祈るために茅の環を潜る「夏越の祓」と、神社に参拝する「夏詣」という習慣です。

 

私も今年後半で最初の神社参拝だったので、8の字を描く様に茅の環を潜ってみました。

 

多くは望まないので、せめて健康と、生活に困らない程度のお金を…。

 

 
本殿に祀られている御祭神は、天照大御神や天常立尊、国狭立尊など六柱の神々からなる「駒形大神」。
 

 

この地域は古くから馬の生産地だった事もあり、駒形大神は馬の守護神として信仰されてきました。
 
交通手段であり、農耕を助けてきた存在である馬の神様として、五穀豊穣・産業開発・交通安全・家内安全などの御利益があるとされています。
 
 
また、古代から武士と馬は縁深い存在であり、必勝祈願の場所として強い信仰を受けました。
 
平安時代に東北を平定した坂上田村麻呂や源義家、その後に奥州を治めてきた奥州藤原氏、伊達氏、仙台藩や盛岡藩から保護を受けてきました。
 

 

 

本殿への参拝を終え、順路に従って次の社殿へと向かいます。

 

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本殿から向かって左側に建っているのが「山神社」です。

 

 
祀られているのは安産の神様である「木花開耶姫神」。
 
社殿の周りには安産を祈る「安産枕」や、産まれた子供のお食い初めで使う「歯固めの石」などが用意されています。
 
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三番目に訪れたのは「塩竃神社」。
 

 

平安時代、現在の宮城県にある陸奥国一之宮「塩竃神社」から神様を招いた神社です。

 

 

神社の横には、

 

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塩を作る塩竃もあります。

 

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順路の四番目は「水沢招魂社」。

 

 
明治維新から太平洋戦争まで、国の為に命を落とした地元出身の英霊達を祀っています。
 

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最後に訪れたのは「縁美須(えびす)神社」。
 
商売繁盛の神様、恵比寿尊を祀った神社です。

 

 

社殿の周りには、恵比寿様がたくさん。

 

 

その周りには、たくさんのヒョウタン。

 

 
その形状から「中に一度入ったら出てこない」、すなわち財産や運気が溜まる象徴とされています。