紀三井寺の多宝塔は、本堂近くの石段を上がった先にあります。
 
 
また上るのかい…と悪態をつきながら、ヨロヨロとした足で石段へ。
 
 
石段や周囲の石壁は古びているのですが、
 

 

何とも鮮やかな朱色に塗られている多宝塔。

 

室町時代に建てられ、国の重要文化財に指定されているような建物だというのに、まるで最近建てられたばかりのように見えます。

 

 

言うまでもなく、多くの人の努力によって丁寧な保存が成されてきた成果だと思います。

ちょっと色落ちして寂れた感じになっている塔というのも、長い歴史を感じられて好きですが、建築当時の色合いを復元してくれる試みというのも貴重。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 
紀三井寺は「日本さくら名所百選」にも選ばれている桜の名所。
近畿地方では開花の早い早咲き桜で有名で、和歌山県が開花宣言する基準となる標本木もあります。
 
咲き誇る桜の中に、この朱色の多宝塔というのは映えるでしょうね~。
また、初夏の緑に囲まれた中に建っていても、非常に画になる光景でしょう。
 
ところが、不思議な事に、過去に仏塔を訪れた写真の数々を振り返っても、なぜか桜や若葉の季節のものは少ないんですね…。