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 (根城  前編から続く)

根城の本丸にあたる敷地内には、武具や生活用品などを作る「工房」があったとされています。

城主などの住居や政治拠点のある本丸に、そういった生産スペースまであるというのは、ちょっと珍しいパターンですね。

 



茅葺き屋根で、少し地面を掘り下げて作られているのが「工房」
こちらの工房は、現代になってからの発掘調査で火気が使用された形跡が見られなかった事から、金属を使わない弓、鎧などを作っていた場所だと考えられています。

復元された工房の内部も見学できるので、さっそく入ってみようとしたのですが・・・
 

 

入口、低っ!
そして、小さっ!

身長180センチ台の身としては、完全なる中腰になって入らないとなりません。
そろそろ足腰の弱ってきたオッサンにとっては、ちょっとした嫌がらせです(笑)。

何とか苦労して入り込んだ内部が、こちら。
 

 

なかなか精巧に作りこまれています。
思い描いていた「鎌倉~室町・戦国時代」のイメージ通りの光景です。

 

 

この少し薄汚れた感じで、使い込まれた雰囲気も、なかなか好印象。
こういう場所を再現する時に、妙に小奇麗な感じに整えてしまうと、ちょっと興醒めですからね。

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屋外にあったのが「野鍛冶場」
 

 

ここで鉄や銅などの金属を溶かし、武器などの原材料を作っていたそうです。
 



白い石臼みたいな部分で金属を溶かしていたようです。

その後ろにある木の板は、風向きに合わせて動かして、火力を増減する風を調節する役割がありました。

 

ここで溶かされた金属は、屋内の「鍛冶工房」へと運ばれていき、金属を用いる刀などの武器・道具へと生まれ変わりました。
 

 

 

また低いなぁ・・・。

思い切って四つん這いになったほうが楽だし、安全に思えましたが、いい年したオッサンが四つん這いになるのも格好悪いしなぁ・・・(笑)。

無駄に大きな身体を屈めながら中へと進んでいくと、
 



さっきの「工房」とは全く違う光景です。
ここにも金属を溶かす炉があり、火力となる炭なども置かれています。
 



こちらも、まさに私の思い描いていた「刀鍛冶」のイメージ通りの部屋でした。

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とりあえず、本丸跡の大半は見てしまったし、帰りの新幹線の時間も迫っていました。
もう帰ってもいいかな~と思いつつも、博物館のチケットも買っていたので、ちょっとだけ立ち寄ってみました。
 

 

 

八戸市で発掘された遺跡から出土した出土品の展示。
八戸南部氏と八戸藩の歴史。
八戸の民俗。

そんな様々な展示のある「八戸市博物館」ですが、今回はゆっくり見る時間がなかったので、駆け足で簡単に見て回りました。

まだ中世の雰囲気を漂わせていた「根城」とは違い、こちらは江戸時代の八戸藩がメイン。

まずは、江戸時代、八戸藩の中心地となった「八戸城」の模型。

 



その他、八戸南部氏が用いたといわれる様々な品が展示されていました。

 


 


 


 


 


 


 

 

そして、近代の八戸の風俗に関する展示がありました。
 


 


 


 


 



以前に訪れた新潟や北陸三県の博物館でも、似たような展示を見た記憶があります。
やはり、海が近くて寒い場所、という共通点があるからでしょうか。

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八戸駅に戻ると、予想外に大混雑。
根城も、八戸の街も人通りが少なかったのに・・・。

そのおかげで、帰りの新幹線はチケット取りに苦戦して、2時間待ちになってしまいました。

今さら他の場所に観光に向かうのも面倒なので、駅のレストランで早めの夕食を。

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「さんりく丼」です。
 
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普段の生活では、そんなに積極的に刺身を食べるタイプではない私ですが、せっかく東北まで来たんだから、海の幸を食べないとね。