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(岩村城 その4から続く)



大手門跡を通り、本城(城の中枢部)へと進入していきます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

 




石垣の閒を通る上り坂を進んでいくと、一つの井戸がありました。

 

 

 




かつては岩村城で最大規模を誇り、昭和60年に復元された「竜神の井」です。
岐阜県の名水50選にも選ばれており、今でも湧き出ている水には天然の美味さがあるそうです。


「生水では使用しないように」という注意書きがありますが、ここから水を汲んで使う人なんているのでしょうか?


ましてや、飲む人なんて・・・。
色々な意味で怖いです(笑)。


うっすら雪の残る道を先に進みます。

 

 

 

 

 


再び井戸がありました。


岩村城には霧ヶ城」という別名がありますが、その名前の由来になっているのが、この「霧ヶ井」に伝わる伝説。
外敵に攻め込まれた時、この井戸に秘伝の蛇骨を投げ入れると、たちまち霧が立ち込めて城を覆い隠したそうです。
他の城でも、
同じような伝説を見聞きした事があるような気が・・・。
まあ、こういう山城には付き物の話です(笑)。


この井戸も、岐阜県の名水50選に選ばれています。
まあ、これだけ近い場所に二つの井戸があれば、同じ水源だと思うので、片方だけが名水という事は有り得ない訳で。

 



確かに、まだ多くの水が貯められています。


ここにも「生水では使わないように」という注意書きが。
やっぱり、ここから水を汲んで飲んじゃう人がいるんでしょうかね?

 

 

 

 

 

 




「霧ヶ井」の前を通過すると、いよいよ「本丸まで百米」
ここを訪れる前には相当の覚悟をしていたので、それを思うと、予想していたよりは順調に登ってくる事が出来ました。
ガタガタになった膝と腰を考えると、「楽だった」とは言えませんけどね(笑)。



本丸へと向かう途上、奇妙な形の石垣が。

 

 



写真では分かりにくく、実際に見ても分かりにくいのですが、この石垣は菱形になっているそうです。
そして、この上に立っていた櫓も菱形をしていたので、「菱櫓」と呼ばれていました。
山の地形に合わせた結果、全国の城の中でも珍しい菱形になったそうで、貴重な歴史的遺構になっています。


そして、この菱櫓の脇を通過すると、すぐに見えてきたのが・・・

 

 

 




本丸の北東面を固める「六段壁」です。

 

 

 

 

 

 




石垣が崩れないように補強を繰り返した結果、こういう段々の形状になったそうです。


六段壁を横から眺めながら、その脇にある石段を上がっていくと、
 

 

 

 

 

 




本丸の東側にある「東曲輪」に辿り付きます。

 

 

 




この東曲輪には、二重櫓が建っていたそうです。


東曲輪から本丸方面を見上げてみると、

 



こんな高い標高の場所に、これだけ立派な石垣が残されてるとは。
ここまで登ってきた甲斐があるというものです。


こうして遠くから眺めているのも楽しいのですが、せっかくここまで来たのですから、実際に本丸まで登ってみました。

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 



周りの森が深いので、標高の高い割には見晴らしが良くないのですが、数少ない木々の隙間から見える景色は、やはり綺麗です。



本丸の正門になっていたのは、東曲輪側にあった「東口門」。

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 



ここに門の支柱が刺さっていたのでしょうか?

 

 

数十分の山登りの末、遂に到着した「本丸跡」ですが・・・

 

 

 

 


・・・まあ、本丸跡に何も残っていないのは、この城だけに限った事では無いので仕方ないか(笑)。


ただ、周囲の石垣には二重櫓や多聞櫓が建っていたものの、中心地は何もない空き地になっていたようなので、実は、そんなに昔と変わらない光景なのかもしれません。

 

ここにも井戸がありました。

 

 


 

こんな高い標高の山城でありながら、水は豊富だったんですね。
戦国の世の城において、籠城戦などを考えると、水は大事な要素です。





帰りは搦手門(裏門)から出て、石垣沿いに旧二の丸方面へと抜けました。


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 


 

 

 




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山の麓から本丸まで800メートルの上り坂。


当然、帰り道は800メートルの下り坂である訳です。

 

 

 




街の舗装された道路ばかりを歩いていると、下り坂の方が何倍も楽であるように感じてしまうのですが、実際は大違い。
山登りに慣れている人や、寺社巡りなどをしている人なら、下りの坂道や石段の怖さは重々ご承知でしょう。
自分の体重がモロに膝や足首に掛かるし、バランスを崩して転倒する危険性も上り坂より多いので、想像以上に時間が掛かってしまいます。


特に、こういうガタガタの山道だと、ちょっと気を抜いた途端に石や枝を踏んでしまって、グキッと足首を捻ってしまう事もしばしば。


なぜ、こんな事を書いているかというと・・・今回も、やっちまいました。
ちょっと勢いに乗って坂道を駆け降りようとした途端、大きめの石を踏んずけてしまい、グキッ!と。
自慢じゃありませんが、私の体重は0.1トンオーバー(笑)。
それが片足の足首に集中するんですから、その痛みたるや・・・想像してみて下さい。


「んがっ・・・!!」


誰もいない山奥に、悲しきオッサンの呻き声だけが空しく響き渡りました。





(岩村城 その6に続く)


 

 


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