世界中を旅しながら

筆で世界の人々と交流したい

遊筆画旅人 Kei です。http://tabi-iki.com/

 

本日もご覧くださり

ありがとうございます。(*^^*)

 

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イギリスのインテリア、

好きな人も多いのではないでしょうか?

私は若い頃にホームステイを経験しているので

イギリスの家が好きです。(*'▽')

 

例え大邸宅でなくても

一般庶民の集合住宅でも

とても居心地がいいのです。

 

それはまず、必ずと言っていいほど

裏庭があり花が咲いていて

家の中は照明が間接照明

室内装飾が素敵なのです!

 

カラフルな壁や

素敵な柄の壁紙・カーテンで

なんだかウキウキします。

イギリス人は草花が大好きなので

柄に草花が多用されているから

尚のこと!

 

さて、

そんなイギリスの装飾デザインの中で)

世界的に有名なデザイナー

モリス(1834年生)がいます。

 

きっと一度はこんな柄↓

どこかで目にしているのではないでしょうか?

ウィリアムモリス に対する画像結果

奈良県立美術館でモリス展が開催されているので

行ってきました。

 

 

巷で見る彼の作品は印刷なので

よくわかりませんが

今回の展覧会では原画を展示、

木版画なので実物の印象は

重ねた色、柔らかい色に

より温かみを感じました。

こんな絵に囲まれて過ごせたら

ほっこりできるだろうな・・

ウィリアムモリス に対する画像結果

そして彼の作品(商品)は織物、染色、

ステンドグラス、印刷物にまで

及んでいてビックリしました。

 

展示品の中には

あの細かい柄の手織り

タペストリーになっていたり!

 

そして何より驚いたのは彼の人生

 

アート系の人は子供の頃から

絵が好きで美術系の学校に通っていたのでは?

なんて思いがちですが

彼は聖職者になろうとして

オックスフォード大学に入学。

そこで初めてカレッジの天井画や装飾のデザインに

興味を惹かれるのです。

 

卒業後結婚を機に

自らの住まいの装飾をデザイン

したのがきっかけで、そこから

絵やデザインを学び、わずか数年で

仲間と一緒に会社を立ちあげ

30歳になるころにはビジネスを成功させていました。

 

証券仲買人だった父の莫大な遺産を手に

頭も良く商才もあったので

で人生の早い時期に

成功できたのでしょう。

 

ですが

あの細やかなデザインは

ちょっと学んだだけで生まれるものなのか・・

不思議です。(*ノωノ)

 

きっと幼い頃に自然の中で育ったので

植物や小動物に親しみがあり

技術だけでなく人並外れて

「感性」が素晴らしかったのかもしれません。

(彼は詩人、作家でもある)

 

頭に浮かんだアイデアを

商品化にするまでには

多々苦労があったようですが

諦めることなく根気よく形にしていったようです。

 

展示場では大きなスクリーンで

彼の人生や生活した環境を映し出してくれるので

とてもわかりやすかったですよ。

 

そして

彼は単なるデザイナー、ビジネスマンでは

ありませんでした。

 

産業革命により生まれた

資本主義による賃金労働者階級

の解放と生活にアートを取り入れようという

活動もしていたのです。(マルクス主義者

 

楽しく美しく生きる平等な社会を願ったモリス、

62歳で他界しましたが

その思いは後輩たちに

受け継がれていきました。

素晴らしいです。

 

子供の頃の育った環境、

資金、商才、

アートの才能、惜しみない努力

常に新しいことに取り組む向上心、

そして社会をより良くしようという強い想い

 

こういったものが全て一つになると

後世にまで残る

世界的にも受け入れられる

素晴らしいものを残せるんだな

と思いました。

 

 

アート作品は

作家の生きた背景を知ると

その作品を見る目も変わりますね。

 

8月29日まで開催。

 

今日もありがとうございました!