世界中を旅しながら
筆文字で世界の人を喜ばせたい
遊筆旅人 Kei です。http://tabi-iki.com/
本日もご覧くださり
ありがとうございます。（＊＾＾＊）
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私は日々文字を書いて楽しんでいるのですが
今日は”線”のお話です。(#^.^#)
皆さんは
一本の線を書くことに
意識を向けたことはあるでしょうか？
私はこれまで書く時に
一本の”線”にまで
あまり意識して
こなかったと思います。
それがですね、
最近 線 をいろいろ書いてみるという
課題をこなしていて
初めて線を描き分けることで
無限の表現をできるということが
わかってきました。
例えば
力強い線はわりと簡単ですが
わくわくする線、、はんなりする線
ふにゃふにゃする線・・となると
速攻で書けるでしょうか？？
これまで”文字”を
どう書くか、ということばかりを考え
線を書くとは意識してませんでした。
文字は線が集まったものなのに( ;∀;)
そんな中、先日あるドキュメンタリーを見ました。
チベットで
「タンカ」という仏教画（下の写真のような感じ）
を描いている若者たちの話。
中国四川省の北西に
ザムタンという場所があります。
そこは政府が認定しているほどの貧困地域。
知らなかったのですが
チベット仏教には大きな宗派が4つあり
そのうちの一つ、
チョナン派の大寺院がザムタンに
あるそうです。
（因みに有名なダライ・ラマはゲルク派）
その秘境と言われるザムタンでは
10年前から
ダライ・ラマのような転生活仏と言われる
第４７代法主 ジャムヨンロジェ リンポチェ
（まだ48歳という若さ！）が
荒廃した地域を復興させ
失われかけた秘伝の文化・芸術を若者に
継承させようとして活動しています。
チベット仏教画：タンカと言われる絵を
若い絵師たちに指導している中で
その高僧が話した言葉は・・・
迷いや雑念を消して書くと
伸びやかで美しい線となる、
”線には自分の心が現れる”
ということでした。
（法主は線を見ただけでその弟子の
心の状態がわかるみたいです）
かつて絵師は男性に限られていましたが
その寺院ではやる気があれば女性も
育てていて、番組に出ていた
ある女性の熱意にも驚きました。
ラモという名の女性は貧困家庭の末娘で
家事手伝いしかしたことがなく
16歳まで鉛筆を持ったことが
なかったそうです。
もちろん学校教育も受けていませんでした。
学校に行きたくても
両親は行かせてくれません。
そんな時寺院で絵師を育てる学校が
開講されるという噂を聞き
（授業料無料、寮あり、ご飯の心配なし）
親を説得、
読み書きもできないまま
この寺院にやってきました。
法主の書く美しい”線”を見た時
ラモは
線の持つ無限の表現力
に魅せられ
自分もこんな線を書いてみたい！と思い、
それから毎日1日10時間も
線画を練習し続けたそうです。
努力の甲斐があって
3年で初めて女性の絵師として
認められ
今では寺院に隣接する家兼アトリエを与えられ
世界各地から入った注文を作成するのに
忙しいとか。
1期生として学び始めてから10年、
立派に自立し
家族に仕送りまでできているそうです。
又、法主が素晴らしいのは
伝統的技術の継承を目的とするだけでなく
- 若者の自立を支援するために
- 世界にタンカを知ってもらうために
ただ仏教画を描かせているだけでなく
秘境辺境の地であっても
現代の技術を駆使して
例えば
モンゴルのアニメ会社と手を組んで
民族アニメの絵も描かせるとか、
上海で展覧会に出品して
販売に繋げるとか
積極的に行動されているところ。
田舎に籠って仙人にような暮らしだけを
しているわけではないのですね。
番組の最後は
1期生の皆で書いた作品が上海で出品され
約4500万円で買い手が付き
大成功を収めてところで
締めくくられていました。
（↓上品で落ち着いた色合いが素敵！）
貧しい遊牧村で
教育を受けていない子供達でも
教育の機会を与えられ、
素晴らしい指導者に巡り合えたら
こんなにも見事な作品が創作できる、
自立できる、
後輩の指導までできるようになる
ということに
驚きと感動を覚えました。
きっと線の1本1本に心、魂が
込められているのが
人々に伝わっているのだと思います。
今からでも遅くない、
自分の心を表現できる線を
私も目指したいです・・
今日もありがとうございました。
