最近、市立図書館で本を借りてみて、驚いたこと。
貸出バーコードの裏に「落書きあります」というシールが貼ってありました。
「落書きをするなんて無粋な奴がいるもんだ」と思って中を見て驚愕。
数ページではなく、最初から終わりまで約300ページにわたり、読む時に使用されたボールペンによる小さな点が文章中に付され,時には✓の記述や蛍光ペンのハイライトが。
私には幼い娘がいますが、この娘たちが物心ついて、絵本を読むようになってから絵本をわざと破いて遊ぶことがありました。
その時には、「本というものは、勉強すべきことがたくさん書いてあって、それを大事にできないということは、何も学ばずに『馬鹿』になっていいということ。パパはお馬鹿さんには本は読まなくてもいいと思っているから、これからは本を読んであげない。二度とパパに『本を読んで』と言うな」と、烈火のごとく怒りました。
その甲斐もあって、二人の娘は、自己所有する本であっても、乱暴に扱ったり、折り曲げたりはせずに、テーブルに座って、丁寧にページをめくりながら読んでいます。
そういう教育方針で子供を育てていることもあり、さすがに公共用の本を、ここまで粗雑に扱われると、最初の驚きが、怒りへと変質し、それから「住民の民度かなあ」と残念な気持ちになりました。
どれほど高度な内容の本を読めたとしても、公共物と私物の区別ができない人間は、3歳以下の知性の持ち主に過ぎないということを、図書館の一冊の本で学んだ一日でした。