日経スタイルの配信記事で下記記事が配信されていたので、MBAを過去に学び、PMPを現在学んでいる者として、「結局、どっちが良いの?」という体験談を書こうと思います。

 

ちなみに、下記記事のとおり、企業からも女性からも「モテてない」私が書く記事に、どれだけの信頼を置くかは読者が判断してください。

 

MBAとPMPの最大の相違点を挙げるとすれば、前者は断片的な知識の体系化であるのに対して、後者はプロジェクトの流れを意識しているということ。

 

日経スタイルの記事で、「MBAより実践的」と書かれている理由は、そこら辺にあるかと。

 

具体的には、MBAの場合は、例えば、マーケティングや、人的資源管理(Human Resource Management)、あるいは経営戦略など、それぞれの分野ごとのを「コア科目」として受講することになりますが、それぞれの科目ごとの関係性ないし関連性は必ずしも明確でなかったりします。

 

もちろん、知識体系としては、必要不可欠な知識ばかりだと思うので、必要に応じたケース・バイ・ケースの使い分けをすることができれば、戦略構築や情報分析の際の有効なツールとして使えます。

 

が、先に書いたように「ケース・バイ・ケース」の使い方ができない人、言い換えれば、知識偏重のキャリアを積んできた人にとっては、インプットをすれば、自動的にアウトプットを導いてくれる類のツールではないので、頓珍漢な結論に至ることもあるわけです。

 

例えば、某自治体の観光戦略において、「SWOT戦略」と書いてあって驚いたのですが、SWOTは分析ツールであり、その分析結果を踏まえて、別途、戦略ツールを使って戦略を策定するための補助ツールという位置づけというのが正しい理解で、現実には、そんな失敗も多々あるので、手っ取り早く「解答を知りたい」という人には向かないと思います。

 

これに対して、PMPはプロジェクトの開始から終了までを、いくつかの段階に分けて、それぞれの段階ごとにライフサイクル(立ち上げ→計画→実行→監視・コントロール→終結)を完結させていくことで、プロジェクトを完成させるという流れを基本とします。

 

そして、10の知識エリアを適用しながら、インプット→(ツールと技法)→アウトプットを繰り返して、次のプロセス群に移行するという手順が展開されます。

 

複雑なプロジェクトであっても、自分の立ち位置さえ明確になれば、次に着手することはどんな作業で、そのためにはどのようなインプットが必要となり、アウトプットのために必要なツールと技法は何なのかがクリアーになるため、ある意味、マニュアル的対応が可能になります。

 

とはいえ、ドラッカーは「マネジメントとは技術である」というように、プロジェクトマネジメントも、マネジメントの一種である以上は、100%完璧なマニュアルというわけにはいきませんが。

 

現在、PMPを学んでいる私にとっては、現在、あるいは、過去のプロジェクトを振り返りながら、PMPの知識はとても有用であると考えています。

 

と同時に、PMPの10の知識エリアで紹介されるツールと技法については、ひとつひとつの内容や使用方法、あるいは特徴に関して十分な説明がなさわれるわけではないので、その点は、MBAで学んだ知識が有効に活用できます。

 

「総論ではPMP、各論ではMBAと両方の知識を活用することにより、プロジェクトの成功確率は更に高まる」というのが、現時点における私の結論です。