今週の月曜日に参加したシンポジウムに出席できなかった人と、こじんまりと意見交換しながら振り返り会をしようと思っていたら、いつの間にか、Facebookでイベント化されてしまい、10名を超す方々とのグループディスカッションとなりました。

 

熱烈なサポーターから、中立的立場の方、更には、私のように外部から観察者としてスポーツ施設問題を捉える人間まで、様々な立場の方々との意見交換は、予想通り面白かったです。

 

多くの意見が出たのですが、現時点における議論を整理すると、以下のように集約できるかと。

  • 施設がきちんと運営されるように、収支バランスを取れることは最低条件。
  • 経済効果だけでは、他のより大きな経済効果を発揮する手法の存在可能性がある以上、スポーツ施設不要論者や反対論者に対する説得材料としては不十分で、それ以外の十分な論拠を提示するとともに、文化という視点も必要。
  • かつて甲突川の石橋保存問題は、まさに経済効率性vs.文化という対立構造であったが、石橋の移転という第三の案が産み出された経験も踏まえ、徹底的な議論を尽くすことが重要。
  • サッカースタジアムの固定観念が強すぎて、イメージを根底から覆す必要があるが、そのための機能整理や青写真を提示できてないのではないか。
  • キーワードは「地域とのつながり」で、その関係性を明確にするための10年後、あるいは30年後のユナイテッド鹿児島の有り様も考える必要がある。
  • 鹿児島はコミュニティの固定・束縛が強すぎるので、新たな社会・文化の有り様として、より緩いコミュニティ(暫定コミュニティ)という選択肢も必要であり、それを提供できる器がスタジアムではないのか。その観点から見れば、スポーツ施設は「手段」なのだが、現在、それが「目的」に転化しつつあるのは注意を要する。

熱烈なサポーターの方々が、闇雲に運動や活動をするのではなく、「サッカーに無関心な人々をどうやって巻き込むか」「そのために何をすべきか」を冷静に見極めた上で、戦略的に行動しようとしている姿勢が印象的でした。

 

J2に昇格したことを無条件に喜ぶだけでなく、それにともなって、サポーターとしての行動や振る舞いもレベルアップしていかないといけないという自覚、チームとともに成長しようという強い意志を感じることができました。

 

こういう議論もたのしかったので、また2回目を是非企画しようと思います。