昨日、御紹介した『デザインのデザイン』の中で、著者である原研哉氏のスタイルというか、仕事に対する姿勢と呼ぶべきか、「着眼大局着手小局」という言葉が書かれていました。

 

今、私が学ぼうとしているプロジェクト・マネジメントにも通ずるものがあり、現在を起点として、遠くを見すぎて、現実から乖離した実現不可能なものとしてはいけないし、実現可能性にこだわりすぎて、夢やロマンが失われてもいけない。

 

技術進歩の進展は速いし、それに応じて、世界や社会の有り様は大きく変化するので、10年後や20年後の将来を見通すことは容易ではありません。

 

かといって、明確な方向性も定めず、目先のことばかりをやっていても、大きな目標は達成できません。

 

戦術的勝利をいくら積み重ねても、戦略を間違ったがゆえに、戦争に敗れてしまった国家は、歴史を多少なりとも学べば、無数の事例を見付けることができますが、これと同様に、日々の営み(=戦術)を積み上げても、地域振興や地域経済活性化のための大戦略(グランド・ストラテジー)は生まれることはないと思います。

 

簡単に到達はできないかも知れないけれども、それに向かって努力する価値はあると思ってもらえるようなプロジェクトを描く工夫を考えてみたいと思います。

 

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