昨日の続き。

米国公認会計士の試験は2年間で4科目に合格すること。

その4科目とはFAR(企業財務会計及び公会計)、BEC(ビジネス環境及び概念)、AUD(監査)、REG(法規)。

私の結果は3科目合格。ゆえに試験不合格で終わりました。

試験は全4回受験しました。

1回目:FAR(合格),AUD(不合格)
2回目:AUD(合格),BEC(合格)
3回目:REG(不合格)
4回目:REG(不合格)

受験地はいずれもグアム。

3回目の受験あたりから、米国領土内だけでなく、日本国内でも受験が可能となりました。

だけど、妻との旅行も兼ねて、グアムに行きたかったので、グアム受験にこだわりました(笑)

米国公認会計士の勉強法は極めてシンプル。

WileyやBisk、Gleimなどの教育大手出版社が販売している米国公認会計士用問題集(電話帳みたいな問題集ですが、最近は電話帳を見ないですね)を何回も回すというもの。

どの出版社の問題集が良いかは好みの問題。

私は会計の勉強をほとんどしたことがなかったので,単位を取得したグアム大学日本事務局を兼ねているProActiveの通信講座を申し込んで学習したこともあり、同校の教材であるBiskを使用しました。

会計の知識や英語力に自信がなければ、国内のスクールを活用するのはひとつの方法かもしれません。

特に米国公認会計士は、会計学関連の単位取得条件が厳しいので、これらのスクールで単位取得サービスも提供してくれます(もちろん有償ですが)。

スクールによるオンライン講座の受講、グアム大学の単位取得試験、そして、Bisk社の問題集をこなした上で望んだ試験結果が、先に御紹介した3勝3敗の試験結果。

もう少し受験勉強を頑張れば、念願の4科目合格、そして、Certificateの可能性があったかもしれませんが、私の米国公認会計士合格作戦は失敗に終わりました。

受験勉強を断念した理由は、育児や仕事など理由を挙げれば、何でもこじつけられるとは思うのですが、一言で言えば、モチベーションの低下。

2回不合格になったREGの科目は、米国における商法(ビジネス法)や税法を学ぶのですが、正直言って、もともとから法律に対する苦手意識がある私にとっては、モチベーションが長続きしませんでした。

もちろん、米国の有名な破産法であるChapter11.や、日本の会社法でも2006年に導入された合同会社(LLC:Limitid Liability Corporate)などを端的に理解することもできて有意義な面はありました。

だけど、それ以上の細かい話になると、「なにも米国で公認会計士として仕事をするわけではないのだから、なんでここまで学習しなければならないのか」という疑問が払拭できず、科目合格の期限が到達してしまいました。

私の敗因を挙げるとすれば、資格を取ろうと思ったときの明確な目的やキャリアをイメージしておかなかったこと。

ただ単に学ぶだけであれば、専門書を購入して読めば良いのですが、必要な知識がある→ついでに資格も取ってしまおう、という気軽に始めてしまったことが問題でした。

 

実際にコスト面だけで考えれば,

  • スクール費用:約20万円 
  • グアム大学取得費用:250ドル×8科目=2000ドル(約22万円)
  • 受験費用:約2400ドル(約26万円)※出願料等含む
  • 渡航費用:15万円×4回=60万円
  • 【合計】:120万円

 


軽自動車が1台買えますね。

反省する点ではあるのですが、資格取得を考えるのであれば、その道のプロフェッショナルになる覚悟を持て!覚悟を持つのであれば、最後までやり抜け!ということに尽きると思います。

私の場合は、どうしても本業が他にあるので、「覚悟」という部分で油断というか、甘えというか、それとも余裕みたいなものが生じてしまいます。

そして、これと同じ失敗をもう一度繰り返します。

それが中小企業診断士です。(「しくじり先生:中小企業診断士編」に続く。)