本日付の南日本新聞で、体育館の老朽化問題が取り上げられていました。
約30年前からの懸案課題であったらしく、「形は変わっても必ず体育館を造るという県との信頼関係があり、国体に間に合わないことも了承した」というスポーツ関係者の言葉が重いです。
「民信なくば立たず」という言葉のとおり、有形無形に積み重ねられてきた信頼は壊すのは一瞬ですが、再構築には膨大な時間を要します。
鹿児島レブナイズを応援している立場から、ドーム球場問題に関して、色々な場で住民あるいは企業関係者の方々と意見交換しますが、ドーム球場の建設には否定的な意見が目立ちます。
スポーツ振興、あるいは、青少年育成が目的であれば、何百億円もかかるドーム球場をひとつ建設するよりも、土地さえあれば、体育館と複数の野球場を整備しても、それでも十分にお釣りがくるし、余剰資金でプロチームの誘致や部活動振興をする方が、リーズナブルかつ合理的という意見も少なくありません。
どうやらこの問題は、ドーム球場建設の目的が何なのか、すなわち、イベント誘致による経済効果なのか、スポーツ振興なのか、それとも青少年育成なのかということについて、県のスタンスがコロコロと変わることに原因を発しているようです。
政策の基本原則である「一目標=一政策」というティンバーゲンの定理を踏まえて、まずは目標設定を明らかにするところから議論を始めるべきです。