何度か紹介しているサウジアラビアの経済苦境と中国市場の停滞との関連性。


こちらの記事では、中国の石油備蓄量が積み上がり、今後の中国の原油需要が大きく減少することを指摘しています(→http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/47833

中国政府は9月2日、「昨年半ばから今年初めまでに戦略石油備蓄が22.5%増加し、2億3300万バレルになった」と発表した。備蓄水準が市場予想を上回る純輸入量の36日分に到達したことは、今後、備蓄向けの需要が大きく減少することを意味する。

 民間の原油需要も減少に転じた兆しがある。エネルギー関連情報の主要配信社であるプラッツによれば、8月の中国の純国内石油需要量は日量1075万バレルで前月比5.9%減、2009年1月以来の減少幅だった。戦略備蓄向け調達の一服で6月以降原油輸入量の伸びが鈍化している中国だが、今後、原油輸入量は減少に転ずる可能性がある。


 中国の原油動向を注視するのは、中国の公式統計は政府の恣意性が強く反映されていて、信憑性が低いため。

 その点、経済活動に必要なエネルギー関連(原油需要や電力消費量など)や、貿易統計などは相手国の記録等も残り、操作しにくい面があるので、客観的に中国経済を分析する上では押さえておくべき指標です。

 中国経済の先行きは依然として暗いようです。