哲学者ショーペンハウエルの有名な寓話「ヤマアラシのジレンマ」はご存知の方も多いと思います。 ウィキの「ヤマアラシ」のページを一番下のほうまでスクロールしていただくと出てきます。 (リンク → ココ )
寒い日にお互いに寄り添って暖をとろうとしたヤマアラシたちが、近づきすぎるとお互いの針で傷つき、離れると寒いからまた寄り添いたくなることを繰り返して、お互いの適度な距離を見つけ出す話で、後に心理学者フロイトによって引用されたことも有名です。
DBのジレンマも似たようなものです
今年の夏は夜まで蒸し暑くて、ここが信州だとは思えないような気候が続きます。 それでも夜はタイマーでエアコンが切れるようにして、朝、起きたら窓を開けて自然な風の中でできるだけ…大抵お昼前に挫折するのですが、それでもできるだけ長い時間エアコンを使わないで過ごしております。
毛皮を脱げない猫のゴマさんもこの暑さには大変辟易している様子で、ベッドの柵や壁など、冷たいモノに体をぴったりとくっつけていたり、冷たいフローリングや樹脂の床に落ちていたり、風の通り道になる通路に落ちて伸びていることが多いです
加齢のためにゆっくりゆっくり家猫化していくはずだったゴマさんですが、どうしたことかこの夏は再び野生化し、早朝から元気に外に飛び出して行きます。 一昨日の記事にも書きましたように、数年ぶりの狩りのおみやげもありました。
現在の我が家には、ゴマさんの他には朝食や送迎が必要な子どももおりませんので、予定のない朝は、ゴマさんの帰宅&ご飯の後、二度寝することが多くなりました。
その二度寝のときが問題なのです
ゴマさんは自分を撫でさせるためにベッドに来てくれることもあるのですが、何しろ毛皮を着ておりますのでくっつくと暑いのです ゴマハウスの顏が汗ばんでいるときにはくっつくと顔中に猫の毛が貼りついて、手でこすってもなかなか取れなくて、かなり不快です
ゴマさんは撫でないと怒って尻尾をバタバタさせるのですが、撫でてあげて、でもお互いが暑くないようにできるだけ距離を取ることは、狭いシングルベッドの上ではとても難しいのです・・・何しろベッドはゴマハウスの巨体だけで窮屈なくらいですので
ゴマさんを撫でるためにはゴマさんに手が届く距離にいて、それでもゴマさんができるだけ涼しく眠るにはどうすればいいのかを考えて、ゴマハウスは狭いベッドの上で巨体の向きをあれこれと変えてみます 窓から来る風がゴマさんに行くのを遮らないように寝たり、ゴマさんの近くにするのはゴマハウスの胴体部分より足のほうが若干体積が少なくて熱量も少ないかも・・・ and so on, とにかくかわいいゴマさんを撫でながら、ゴマさんが暑くないようにと悩むのです。
これがDBのジレンマです
ヤマアラシのジレンマはお互いに傷ついて、お互いに適度な距離を見つけようとするのですが、ゴマハウス家のDBのジレンマではお猫様は何も考えません
そんなことを考えていたら、昔、子どもたちが小さかった頃のことを思い出しました。 抱かないと泣いて、抱けばピタリと泣き止む子・・・
特に具合が悪いわけでもお腹が空いたわけでもオムツが濡れたわけでもなく、ただ抱っこして欲しいだけ
そのひたむきな愛情は嬉しいけれども肩凝りと疲労でこちらが泣きたくなったあの頃です
夏は暑いので、自分より体温が高い乳幼児とはできれば離れていたいのですが、抱かなければ泣くし・・・。 敵は夜中には暑くて寝苦しいとゴネて泣くくせに、「抱っこ」となると話は別で、暑くても一向に苦にならない様子 お互いがお互いの体温で汗だくになって、嬉しいような泣きたいようなフクザツな気持ちで、子どもを抱いたりおぶったり、お菓子を握らせたりビデオでごまかしたりして過ごしていたことを思い出しました。 (ゴマハウスが育児をした時代の動画はDVDやスマホよりもVHSビデオテープが主流でした)。
さてさて、ベッドで撫でる手が止まるとゴマさんはベッドを降りて巣穴に潜ります。 手が止まるときはゴマハウスは寝落ちしておりますのでその場面を見ることはあまりないのですが
自分を撫でさせたいためとはいえ、この暑い中、毛皮を着たゴマさんのほうがずっとずっと暑いでしょうに、赤ちゃんが母親を慕うようにくっついてきてくれるなんて、かわいくてかわいくて 愚かな母はまたコロリとだまされて、今日もまた美味しいご飯をあげてしまうのです
そりゃそうでしゅよ、猫にはおいしいものをあげるものでしゅ
たくしゃん ゴロゴロ言ってくっちゅいてあげましゅよ
心のキレイなヒトにはクッションにつけっぱなしのプライスタグは見えません
お願い m(u_u)m
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