A.中等度の運動を行う

・1日30分以上、週5日

・意識的に家の中で歩き回る、階段昇降を行う

・時々、強度を少し強くする

 

免疫力を高めるポイントは、食事・運動・睡眠の見直しであり、その中で前回は食事についてお話しました。

今回は、運動についてご説明します。

 

1. WHO Europe(欧州世界保健機関)の公表

「COVID-19が広がらないよう家にいる間、身体を活動的に保ちましょう」が公表されています。

「Stay physically active during self-quarantine」

【要点】
1週間あたり150分の中等度、または75分の強度の身体活動、あるいはその両方の組み合わせを推奨

【特別な機器を使用せず、限られたスペースで、自宅でも行える】

・日中、アクティブになる時間を作る(ダンス、子供と遊ぶ、掃除やガーデニングなどの家事)

・オンラインの運動プログラムを活用する(多くはYouTubeで無料で見つけられる)

・歩く(電話中など、小さなスペースでも歩き回る)

・立ち上がる(可能な限り立って過ごし、座る時間を減らす)

・リラックスする(瞑想と深呼吸が役立つ)

※呼吸器疾患の診断を受けていない方が対象

※リンク先に具体的なエクササイズが写真で掲載

 

2. カディス大学(スペイン)・クイーンズランド大学(米国)の論文

「COVID-19検疫に対する治療としての身体運動:特に高齢者において」という論文が公表されています。

「Physical exercise as therapy to fight against the mental and physical consequences of COVID-19 quarantine: Special focus in older people」

【要点】

・生理学的機能を維持することが、COVID-19の精神的および身体的結果、闘いに関与する可能性

・運動を組み合わせたプログラムを行う(有酸素運動、抵抗運動、バランス運動、協調運動)

・運動は週5日を推奨(週7日に増やすこともできる)

・少なくとも週に150〜300分の有酸素運動、週に2回の筋力トレーニングを推奨(週に200~400分に増やすこともできる)

・基本的に中等度、いくらかの強度の運動を推奨(適度な運動は免疫機能を改善するが、激しい運動は逆に阻害することもある)

・家の中でできる運動の例(スクワット、椅子から立ち上がる、階段昇降、野菜・米・水などの運搬、室内を歩く、踊る、床の線の上を歩く、つま先歩き、かかと歩き、障害物をまたぐ)

 

3. アザド大学・マザンダラン大学(イラン)の論文

「COVID-19に対する運動において、その強度は重要か?」という論文が公表されています。

「Exercise against SARS-CoV-2 (COVID-19): Does workout intensity matter? (A mini review of some indirect evidence related to obesity)」

【要点】

・肥満は免疫機能を損ない、COVID-19の重症度における最大の危険因子の1つである

・運動は免疫細胞の増加を介して、免疫機能を改善する

・一方、激しい運動後に免疫機能は抑制される

・COVID-19に対し、強度の運動は危険である可能性がある

・COVID-19に対処するための薬を使わない安価で実行可能な方法として、中等度の運動を推奨する

 

 

コロナウイルス対策はもちろん、肥満を解消し健康な体を創る、前向きな機会にしたいものですね。

 

「3密を避ける」「手洗い、咳エチケット」にも気をつけ、もうしばらく皆で頑張りましょう!!

 

 

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