Washington Irving 'The sketch book '☆ | ~FELICITEA~ 紅茶と英語のある暮らし 

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ワシントン アーヴィングの スケッチブックを読みました。
 
原題 "The sketch book of  Geoffrey Crayon"

 

 

以前ご紹介した

 

長谷川如是閑の「倫敦!倫敦?」に

 

『ウェストミンスターアッベィといえば 

 

アーヴィングのスケッチブックで御馴染みなくらいだから、

 

世界中の三尺の童子が心得ているほどのものだが・・・』

 

と書いてあり、

 

明治人に”御馴染み”だった内容が気になったので手に取りました。

 



 

岩波の完訳本は、
 
アメリカインディアンの話なども含まれていますが
 
主にイギリスなど欧州での見聞を綴った短編小説・随筆集です。
 


 

アーヴィングは「アメリカ文学の父」だそうですが

 
父はスコットランド、母はイングランド出身。
 
自身のルーツの国の歴史や人物への
 
敬意と慈愛に満ちた視線が感じられて
 
読んでいて心地よかったです。

 

 

「ウェストミンスター寺院」はもちろん

 

ウィンザー城をテーマにした「王室の詩人」

 

市井の人々に暖かなまなざしを向けた「妻」「寡婦とその息子」、

 

クリスマスに関する経験談など

 

いずれも引き込まれる内容でした。

 

「スリーピー・ホロウの伝説」は

 

怖そうで映画を見ていないのですが

 

余韻を残す終わり方でしたので見てみたくなりました。

 

 


「ウェストミンスター寺院」では

 

文筆家など芸術分野の偉人の名が刻まれている

 

ポエット・コーナーにも触れていて、

 
シェイクスピアとジョゼフ・アディソンの名を並べています。
 
そのためか如是閑は「倫敦…」の中で
 
”アヂソン”や"アヂソン・ロード”などに興味を示していますが、
 
アディソンは私にとって"御馴染み"ではなく…

 
(観光した時のガイドブックを改めて見直しましたが、名前は書いてありませんでした)
 
調べてみると

ジョゼフ・アディソンは
 
議員ですが、様々な側面を持ち、
 
1711年から2年間発行されていた日刊紙、
 
スペクテイターの創設者の一人だったとのこと。
 
 
なるほど、アーヴィングも如是閑も


新聞に寄稿していたので、アディソンは2人の大先輩なのですね。
 
 


アディソンはスペクテイター紙を
 
お茶会道具の一つと捉えて毎朝読んでもらいたかったのだとか。
 
 市民に紅茶が広まるのに一役買った

コーヒーハウスでも定期購読されていたそうですので、
 
紳士方が紅茶を片手に目を通していたかもしれませんね。
 




 
 
長くなりましたが、最後までお読みくださいましてありがとうございましたブーケ1