虎猫 (夢一夜・参拾) | feelsayo 2 

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猫を眺め 猫を被る日々。  
内心 ・・・ です。

2011.08.26 01:0am過ぎに見た夢


用が出来て知らない街へ行った。

古い都会らしい、やや埃っぽい

坂の多い都市だった。


坂の途中にある店に入った。

床も柱もちょうども同じ、

古いログハウスのような立派な木材で設えられていた。


自分は店の女性と言葉を交わした。

自分はなにか、隠し事をしている様子だった。

(なにか、不正を行い、それを秘しているようでもあった。)


窓際に立つと光が明るく、葉影が濃かった。

初夏のころなのかもしれなかった。

窓から入る微風が爽やかに感じられた。


虎猫が一頭、瑕の多い床をゆっくりと歩いていた。

虎猫はいつの間にか自分の足許に来て、擦り寄った。


見れば、彼は、馴染みだった虎猫なのだった。


彼は2002年から2005年にかけて

家に通っていた猫だった。

鷹揚闊達で賢い猫だったが病を得て弱り、

8月11日を境に姿を見せなくなっていたのだった。


猫は2足で立ち上がり、自分の脚に両手を掛けた。

自分は猫の顔を覗きこむようにして、見た。


虎猫は自分と付かず離れずの距離を取り、

時折近づいては擦り寄り、

自分の両手を掛け2足で立ち上がった。


薄い色の虎縞、薄い色の金目、厳つく整った顔立ち、

擦り寄る仕草、

間違いなくあの虎猫だった。


彼は、間違いなくあの虎猫なのだが、

目を離していて、ふと見ると、ラグドールの姿に変わっている。


輝くように美しい毛並みをしているが、

しかし、スタンダードよりかなり毛色が薄い。

すっきりと整った美しい顔立ちをしているが、

ラグドールのスタンダードからは外れている。


眺めているうちに彼は元の虎猫の姿に戻る。


しかし用を片付けていてふと見遣ると、

彼はいつのまにかラグドールの姿に変わっているのだった。


彼は、どうやら、気持ちを集中していないと虎猫の姿を保てないようだった。

虎猫の姿をとったり、ラグドールの姿にもどったりしながら、

彼は

何度も、

自分の足に手を掛け、自分の目を覗きこみ、

なにか、訴えるような表情をした。


と、いうところで目が覚めた。


気持ちは、非常に平静で、

見たばかりの夢にユーモアを感じ、少しばかり楽しい気分にさえ、なった。


時刻が早すぎたので寝なおした。



付記:

wikiによると、ラグドールにも

ライラックと呼ばれる、非常に薄い灰色の毛色があるらしい。

夢で見た猫(ラグドール時)の毛色はそれだったのかもしれない。


(ラグドール形態の時、目色はごく薄い青、アイスブルーダイヤに似ていた。

虎猫形態の時、目色はごく薄い黄色だった。実際の虎猫と同じ色。)