犬走り、という言葉をwebで検索しました。
もともとは土木関係の言葉だったようです。
デジタル大辞泉 の解説によると。
1.犬が通れるほどの空間の意。築地(築地)や城の垣などと、溝、掘りとの間に設けられた、
通路状の空き地。
こちらが原義のようです。歴史あり気な・・・・(笑)
建築関係の意味では
2.建物の外壁面を保護するために、その周りの地盤をコンクリートや砂利で固めたところ。
この意味では、犬が歩いたり走ったりのイメージは関係ないのでしょうか…。
因みにうちの外猫、雉虎猫は、雨の日にはここを通路とすることを好みます。
犬走りの上には庇がありますから…濡れにくいのでしょう(笑)
土木関係でもう一つ。
3.堤防、護岸などの斜面の下の、側溝との間の狭い平らなところ。土砂の流入を防ぐ。
こちらはは1.より新しい語義なのでしょうか。
最後に。
土木、建築関係からは全く離れた意味もありました。
4.小走りに走ること。
散歩のときに立ちよってくれるシュナちゃんこと、
シュナ犬(ジョゼフィイヌ、とか。サビイヌとか。そんな感じで。フランス語っぽく読んでやってください(笑))
お散歩のとき一生懸命小走りで走ってます。
あれが犬走り・・・かわいいです(笑)
話は戻りますが。
語義2は猫走り、のほうが生活感覚にしっくりくるのです。
雉虎猫が雨の日に走っておりますから(笑)。
そんなわけで。
猫走り、という言葉を検索してみたくなりました。
残念ながらデジタル大辞泉には該当する解説が見つかりませんでした。
が。
杉田エース株式会社 でのサイト内検索で。
「猫走り」に該当する解説が見つかりました。
以下、「建築に登場する動物たち 」からの引用です。
「猫走り」とは、
鉄道の端などに設置されている非常に狭い通路や
屋根裏などの狭い通路を指しますが、
「犬走り」より狭い通路であることが、その語源です。
また、「建築に登場する動物たち 」によりますと、
「キャットウォーク」も「猫走り」と同様に、
点検や作業のために、高所に設けられた狭い通路を指しますが、
最近はそれ以外にも、一般住宅の吹き抜け部分に設けられたものを指します。
「下猫」とはせり持ち仮枠とその支え柱との間に用いる楔を意味します。
「猫足場」は足場の細い部分を指すらしく、
その「猫足場」を巧く通れるように作られた荷物運搬用の手押し車を
「猫車」というそうです。
・・・・と、いうことでした。
(「下猫」は「さげねこ」と読むそうです。
小池工務店ホームページ 大工用語集 3 さしすせそ より。)
(せりもち=迫り持ち、でしょうか。
大辞泉によると、
迫り持ち=石や煉瓦を弧状に積んで迫り合わせ荷重を支える構造。アーチ
だそうです。)
「猫間障子」という言葉もあるようです。
こちらは、インテリア用語辞典 から。
「猫間障子とは上下或いは左右に開閉できる小さな障子を、
明かり障子の中に組み込んだ障子のことを言います。
とのことでした。
(因みに。
「明かり障子とは、
障子のもっとも一般的なもので、紙を貼った障子のことを言います。
ということでした。)
思いがけないところに猫の名があるものなのですね。
思いがけないところにいるところが猫らしいように思えます(笑)