2009年6月29日
午前5時半
雉虎猫は歩道で毛繕いをし、
展転した。
雉虎猫は首輪を気にしているように見えた。
雉虎猫はだしぬけに跳び起き、歩道を横切って走り、街路樹に跳び付いた。
雉虎猫はその侭、街路樹の幹を駆け上がった。
(地面からの高さ約220cm)
瞬く間の出来事だった。
雉虎猫は雀を追って木に上ったようだった。
しかし
雀は電線に飛び去ってしまった。
雉虎猫は木の上で、
あちらを見、
こちらを見、した。
雉虎猫は
どうにかして現状を打破しようとと考えている様子だった。
最後に
雉虎猫は雀を見、
めぇぇぇ・・・

と、鳴いた。

雉虎猫は諦め、木から下りることにした。
雉虎猫は爪を立て、手の指を力強く広げ、木の幹を下りた。
そして。おそらくは次の標的を探すべく、

駐車場の斜面を検べ始めた。
静かな薄曇りの、初夏の朝だった。