ねぇ・・
家族にも恋人にも、
友人にも言えないことってない?
『急にどうしたのさ』
いや、なんだかね・・違和感なんだ。
今、心の旅をしているけれど、
ぼくという体を持った瞬間に訪れた、周りからの縛りのようなものからは逃れられないんじゃないかってふと、気づいた時があるって話。
『ふぅん』
ぼくはこれから、少しの違和感でもなんでも感覚を大切にしていきたいと思ってる。
だからこそ、現実だけに縛られたくないんだよ。
『うんうん、なんとなく言いたいことはわかるよ。』
ほんと!?
『うん、ぼくもそうだったから。』
ぼくもって?
『ぼくは自転車だ。それは覚えてるかぃ?』
あ、そうだった(笑)
『全くもう・・まぁ、暗闇でいつも出会うからわからなくなってくるよね』
そうそう、見えるわけでもないからね。
だってぼくがこうやってライトを照らさないと、君が自転車ってことがわからないくらいだもの。
『それと同じ。現実なんて、そんなものさ。』
どういうこと?
『よく今まで、現実って自分が作ってるって習ったことはないかい?』
あるよ。
ぼくはある時からずっとそう信じ込まされてきた。
でも、そう思った方が楽だったんだ。
『そうだよね。でも、スピリチュアルとか心のことを学んだ時、その学ぶっていうことすらおかしい=教えてもらうこと自体が本当の心のことではないということに気づいた方がいいかもしれないね』
??
『心なんてみんな同じではないんだから、そもそも学ぶってこと自体がおかしいんだよ。』
あぁ、なるほど
『体だってそうだろう?みんな心拍数も体つきも体のパーツだって、似ているだけで同じではない。』
た、たしかに。
『みんな違う体をしているのに、栄養学を当てはめようとするのもおかしいわけだ。』
そうだよね。
『そこでだ!心だってみんな違うんだから、現実に映る世界も違うわけだ。自分が作ってるという言葉にすら、そこまで意識することはないよ。』
ううむ、、
『みんながみんな言ってる言葉や当たり前には気をつけた方がいいよ』
そうか、、、そんなものかな
『どう思うかは君次第だけど、せっかく妖怪や妖精とか見えない世界に触れたんだ。その感覚を大切にするためにも、君は違和感の中で生きるんだ。』
きゅ、急にどうしたの?
違和感なんて、、
『君は人間として、もっと違和感の中で生きていても、自分の世界を作っていく方が面白いよと言ってるだけだよ』
違和感は確かに少し感じることはあるよ。
『ぼくもね、君の気持ちがわかる時があるんだよ。どれだけ場所を変えても、気持ちを整えても誰にも言えないことがあった』
そ、そうなの?
『うん。そして、それに耐えきれなくなって・・・』
なって?
『ぼくは、自転車になった。』
えっええ!?
そうだったのかい?
『うん、そうだよ。』
サラッとしてるけど、それはいいの?
『自転車になったからね。』
あ、ああ、、、
なるほどって言葉も言えないけれど^^;
『自転車になって、わかったことがやっぱりある。』
どんなこと?
『得たことは、人間には無い感覚が手に入ること。』
ふむふむ
『失ったことは、人間の時にしかできない感覚があったことに気づいたこと』
そんなのあるの?
『やっぱりあるみたい。人間と自転車のどちらがいいってことではなくって、どちらもあるんだよ。だから、ぼくは君にもっと自分の世界を作って欲しいと思う』
うん。
『誰にも言えないことがあるのなら、自分だけの作家になればいい。』
作家?
『そうだよ。作家って漢字は、家を作るって書くでしょ?』
確かにそうだね。
『自分だけの妄想でもいいから、世界(家)をしっかり作るんだ。現実は無視しちゃおう。』
できるかな?
『できるさ。今まで封じ込めてきたものをそこで存在してあげるんだよ、君だけの力で。』
・・ちょっと楽しくなってきたかも。
『でしょ?自転車にはそれができないけれど、人間にはできる力さ。どんなものでもいいんだ。』
やってみるよ。
ぼく、自分の作家を妄想の中で早く作ってみる!
『そうなったらきっと君のスピードは本当に早くなる』
ぼくは、はじめはこのやり取りがどう繋がるなんてわからなかった。
でも、人にこうだ!って押しつけられる言葉や感覚からは
飛び跳ねた、繊細な世界に落ちていった感覚の音だけが鳴り響いたんだ。

