渇望 ずっとずっと糸が切れることを恐れていた でも気付いた時には既に切れていた 切れていることに気が付かなかった いや、きっと糸なんてなかったのかもしれない あの時はあったかもしれないけど、今はもうない オーディションの順位も大会の結果も 誰が好きとか嫌いとかも 酒もたばこもセックスも猫もラーメンも 世界観も伝えたいことも愛されも 全部どうでもよくなっちゃった 高校生だったから、あんなに夢中になれた 今は違う 悲しいことではない 少しさみしいけど でも、それでいい。