青と感謝 | 知念だしんいちろう「THE ぴっちゃがま」Powered by Ameba

青と感謝

 

11月4日。

 

その日は宜野湾海浜公園屋外劇場を演芸集団フリーエンジョイカンパニーが青く染めた。

 

やったこともない、教える人もいないカラーガードをyoutubeの映像だけを頼りに練習した『かぎやDEカラーガード』メインメンバー7名の橙色の旗。その周りを26本の青い旗が取り囲む。

 

赤字覚悟。貧乏事務所。お金の計算が出来ない。と、散々言っているし、それが事実なのに、毎年作っている周年祭の記念Tシャツを今年は単価が5倍になる『オリジナルかりゆしウェア』としてスタッフを含めた全員分製作し、その青のかりゆしウェアでお客さんを迎えた。

 

ステージの中央には立ち上げ初期からのロゴーマクが入ったFECの青い団旗が、これまたお金もないのにどうにかお願いして作ってもらった舞台セット中央に掲げられた。

 

前日から降り続いていた雨が開場を迎える30分前に上がり、嘘みたいな青空が広がった。

 

そのおかげで、2時間30分の青く青く幸せな時間を色とりどりな笑顔を咲かせてくれたお客さんと過ごすことができた。

 

 

そして、その幸せな時間が幕を下ろそうとした時、僕らの『バカ社長』が泣いていた。

 

僕の中では智二さんのFECだし、FECが続いているのは智二さんが代表として居てくれているから。

だからこのお祭りでは社長に一番楽しんで欲しいと思って自分なりに準備をしてきた。

実際どうだったのかはわからないけど、最後のあの姿を見て、

 

僕は爆笑した。

 

爆笑しながら、泣いていた。その笑い泣きの、泣き笑いのなんとも言えない清々しさ。

それで全てよかった。全部流れていった。

たくさんの人たちへの感謝だけが残った。

 

25周年を一緒に迎えてくれたお客さん、スポンサーさん、メディアのみなさん、OBのみなさん、これまで一緒に舞台を作った全ての芸人たち、スタッフのみなさん、本当にありがとうございます。

また次の節目であんなに幸せな青い瞬間が過ごせるように、これからの日々を頑張っていきます。

 

 

今頃、感謝と共に残った莫大な赤字額を見て、『バカ社長』は真っ青になっていることでしょう。