子守唄 | 知念だしんいちろう「THE ぴっちゃがま」Powered by Ameba

子守唄


2014年12月、僕の愛するTHE BOOMというバンドが解散した。
沖縄育ちにの僕にとっては耐えきれない程の北風が吹く東京・日本武道館へその姿を見に行った。

2016年、THE BOOMのボーカリストだった宮沢和史が無期限の歌唱活動休止を宣言し、ステージを降りた。



小学生の頃から憧れ続けていた存在がいなくなり、自分の中の羅針盤が狂ってしまったような感覚が続いている。大げさではなく。
この感じ、前にもあったと思い出したのは小学6年の頃の担任だった吉田先生が亡くなった時。
これから歩いて行く方角は何を頼りに決めればいいのだろう。



4月、娘が生まれた。

どんなに頑張っても、僕の身体からお乳は出ないし、風呂へ入れるのもヘタクソで危なっかしい。
出来る事と言えば、彼女が眠りにつく時に子守唄を歌ってあげることぐらい。

僕の大好きな歌がたくさん、ある。
この子に聞かせたい歌がたくさん、ある。

棚から古いCDを引っ張り出して来てはiTunesに取り込み、移動中に聞き、夜は娘に歌い聞かせる。


そして、THE BOOMと宮沢さんに、やっと心で言える。

「たくさんの歌を、ありがとう。」




もうそろそろ、方角は自分で決めよう。