オジサン好きに!―ヤマシタトモコ「Love,Hate,」 | OG:LIFE

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アニメと写真のおはなし

Love,Hate,Love. (Feelコミックス)/ヤマシタ トモコ


★★★★★


好きな台詞
「わたしのスキなものはね バレエと秋と紺色とコハダとあなた
それを全部まぜてわーっとやったらわたし」(貴和子)

「少なくともぼくがあなたを好きだ」(縫原)


バレエ講師(28)と大学教師(52)の恋愛です。
フィールヤングコミックスには楠本まき以来触れてませんでしたが、ヤマシタトモコさんがフィールヤングで連載していたものだそうで。
そして発売日は一週間前です。いかにマンガのある場所に自分が行ってなかったかを痛感しました(笑)

人を好きになっていく感情の変化とか、二人の距離感とかのちょっとした変化がとても丁寧に描かれているので共感しやすいです。
お互いにバレエ/読書という、一番好きなものがあって、好きなものに例えて告白しあう会話運びがとても素敵。
バレエ講師の貴和子さんには幼馴染の男性のダンサーがいて、この人がとてもデキた人で感動した。
自分はきっと渦中の人ならその思い遣りに気が付けないで怒っちゃったりとかするんだろうな、と思います。そういうのに気がつける人は大人なんだろうな。

言葉の選び方とか、文字の画面配置とか、ヤマシタトモコクオリティ炸裂してます。

ヤマシタトモコさんのマンガでは、主人公か相手が思いっきり泣くシーンが多いと思うのですが、
涙の種類(感情的な意味合いで)がたくさんある気がします。
切なさも言葉はシンプルだけど複雑なので、きっと切なさの数と同じ分だけ涙の種類もあるんだと思います。

BLでも年の差カップルをよく描いていらっしゃるのですが、「ケガするのが怖い」的な台詞もよく出てきます。肉体的にも精神的にも加齢とともにケガは怖くなっていくもんなのかな。
ケンカしないのは体力と気力が勿体ないしぶつかるのメンドイからっていうのが良く聞く話ですが
私はいまだに血の気が多くて全力で相手にぶつかってしまう時があります。
相手を立てることとか我慢とか私は覚えた方がいいですが、
私の周りの人はどういうわけか結構自分を押し殺し過ぎてマインドが自殺気味な人がいっぱいいるので、大人だなあと思う反面、時には我慢しない方がいいと思う。
日本はストレス社会だから我慢しすぎると体に超よくないと思う!!


非常に女性受けする雰囲気を持っていて、先輩や友達にいたら惚れます←
大学の同級生にもバレエをやっている子がいて、その子が舞台に立っている瞬間の真剣な目とか表情とか立ち姿とかが凄く綺麗で、写真にそれを撮りたかったのに、うまく写せなかったのがとても悔しかった。
卒制時の時に撮影していたオフショットでは何気にその子の写真とかも実質多かった気がします。
機会があればバレエしているところを観に行きたいし、踊っているところの写真を撮りたいですね。


非常に映像的というか、なんでこの人たちが生身で存在していなくて、私は同じ空間にいないんだ!という気持ちになるんです!生きている彼等の写真に撮りたくて。
別に写真がうまく撮れるわけではないんですが、「あ、今撮りたい!」って思う時の感覚と同じ感覚になるんですよね。