5月20日朝。
霧が深く、小雨が降っていた。
家を出て1分くらいたったころだろうか。
大きな音とともに、敵は背後から突然現れた。
とっさに振り返る僕。
だが、遅すぎた。
敵はすでに間合いに入っている。
次の瞬間、多少の痛みとともに上着の第一ボタンが弾けとんだ。
振り返るとそこには巨大な黒い生き物がいた。
見た物を凍りつかせるような鋭い目、僕を遥かに上回るスピード、そして異常なまでの殺気。
「暗殺者か……」
自分でも驚くほど冷静だった。
こいつを雇い僕を殺そうとしているのは誰だろう。
ボスを狩れなかったあいつだろうか。
整理券1番を取り逃したあいつかもしれない。
そんなことを考えながら顔をあげると、敵はまたこちらへ向かってきた。
今度は大きな口を開けている。
噛み付くつもりだろう。
僕はとっさに傘を閉じ、殴りかかった。
「ギャアアアアアアアアアァァァァ」
ものすごい悲鳴とともに、敵は後ずさった。
このチャンスを逃す手はない。
僕は更なる追撃に移る。
近づくと、敵は逃げ去った。
「カラスの分際で人間にタテつくなんて生意気なんだよ」
僕はそうつぶやくとゆっくりと歩き出した。
後にはただ真っ黒な羽だけが残っていた。
~~~~Fin~~~~
この物語はノンフィクションです。
霧が深く、小雨が降っていた。
家を出て1分くらいたったころだろうか。
大きな音とともに、敵は背後から突然現れた。
とっさに振り返る僕。
だが、遅すぎた。
敵はすでに間合いに入っている。
次の瞬間、多少の痛みとともに上着の第一ボタンが弾けとんだ。
振り返るとそこには巨大な黒い生き物がいた。
見た物を凍りつかせるような鋭い目、僕を遥かに上回るスピード、そして異常なまでの殺気。
「暗殺者か……」
自分でも驚くほど冷静だった。
こいつを雇い僕を殺そうとしているのは誰だろう。
ボスを狩れなかったあいつだろうか。
整理券1番を取り逃したあいつかもしれない。
そんなことを考えながら顔をあげると、敵はまたこちらへ向かってきた。
今度は大きな口を開けている。
噛み付くつもりだろう。
僕はとっさに傘を閉じ、殴りかかった。
「ギャアアアアアアアアアァァァァ」
ものすごい悲鳴とともに、敵は後ずさった。
このチャンスを逃す手はない。
僕は更なる追撃に移る。
近づくと、敵は逃げ去った。
「カラスの分際で人間にタテつくなんて生意気なんだよ」
僕はそうつぶやくとゆっくりと歩き出した。
後にはただ真っ黒な羽だけが残っていた。
~~~~Fin~~~~
この物語はノンフィクションです。