抱きしめてたい | F.E.A.R. lyric&review

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F.E.A.R.の曲と詩や曲の解説を掲載。

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http://fear102830.syncl.jp/



抱きしめてたい
Lyric&Music Hironobu Otake
arrangement F.E.A.R.



涙で枯れた愛のつぼみを このまま塞いでしまおう
悲しみでめくれない思い出 忘れたはずなのに

消そうともがけばもがいたほど もう一度君に逢いたくなる

紛れ込んだ人ごみの中で君と巡り合って 漂う風に吹かれながら
繋がってる可能性を少しでも肌と温もりで感じたくて もっと強く抱きしめてたい


答えなんて求めなくてもいい ただ傍に居たいだけ
君の代わりを探してみても 埋められないこの虚しさ

欠けた何かに気づけば気づいたほど もう一度君に逢いたくなる

紛れ込んだ人ごみの中で君と巡り合って 同じ空の下で笑いながら
些細な喜び少しでも与えることできたらなんて 一人淋しさ紛らわす


静寂を切り裂いて君のところへ 悲しみよ愛しさよ 遠くに置いてきたい



紛れ込んだ人混み掻き分け君と巡り合った 真実は誰にも触れない
続きを綴れない あの日から重くかじかんだ小説 涙の痕が・・・ 君との日々を



抱きしめてたい








~F.E.A.R.メンバーによる解説~




「抱きしめたい」「抱きしめていたい」


そのどちらでも無く、
ふと思わずこぼれ出てしまった「抱きしめてたい」という言葉。


NHKの音楽番組で佐野元春も言っていましたが、
詩のルールってとっくの昔に無くなっていますよね。



例えば一曲の中で

必ず韻を踏まなくてはならないとか、

君という言葉を使ったらあなたという言葉はタブー。
僕という言葉なら私はという言葉はNo!!

らぬき言葉なんてもっての他じゃ!!

とか。


もちろんそういったルールにのっとった昔の歌謡曲も
聴きやすく無駄がなく綺麗で大好きですが、

自分は現代っ子なんで現代の詩も好きです。


結局なにが言いたいかっていうと

「抱きしめてたい」もそんな現代の表現方法の一つで、
是非「抱きしめてたい」という曲を皆さんに聴いて欲しいということです。

「抱きしめてたい」
おれはとてもリアリティーを感じます。


少しだけ音楽的な話をすれば、二番のサビがお気に入り。
一つのメロディー、歌の世界を楽器隊が全力で盛り上げる感じが好きです。


後奏はわりと長いのですが、あえて露骨なメロディーアプローチは控え、
寂しさを演出したつ・も・り・です。
フレーズは聴いている皆さんがお考えください。

ラストはCadd9で締めていますが、人混みに紛れ込む一筋の光のようなものをイメージしました。
この曲は別れの曲ですが、何故か自分には優しく響いてきます。


皆さんはこの曲を聴いた時、どんな情景が浮かびますか?


F.E.A.R. 八百板 徹





なんとなく良いコード進行が出来たと思ったら、次第に世界が頭の中で広がり、もの凄い速さで仕上がった曲。

割とその時の気持ちを素直に書き落とした詞。
切なさの中に紛れこんだ優しさが、この曲の最大のアピールポイント。

繊細なメロディーや2番から曲の世界を彩る音の数々。

F.E.A.R.の中でも理想的な渾身のバラードだと思う。

『抱きしめてたい』この言葉を伝えていたなら。


『抱きしめてたい』この言葉を言われたのなら。



存分にお楽しみください。


F.E.A.R. オオタケ ヒロノブ