country home | 中村瞳

中村瞳

Everytime is meaning






ここにもなかった。
そう言って私はまた町を出る。
これで8回目。
この町にも探してるものはなかった。
今まで離れた町には、港が近くに見える町や、草木の茂る農家いっぱいの町、小さな店が連なる田舎ばかり。
でもどこに出向いても私の心は何も感じなかったー。
私が旅をする目的はたった1つ。
自分の居場所、
ただそれを見つけるためー。



早朝5時半。
昨夜のヒッチハイクで乗せてもらったトラックの荷台で目を覚ました。
夏の朝の涼しさと日差しの暑さを同時に体に感じる。
気分は悪くない。
起き上がって体いっぱいで空を仰ぐと、横目にひまわりを見つけた。
荷台から降りてひまわりのある方へ行ってみると
そこにはどこか知らない町へ続く道があった。
両端にひまわりが道にそって連なっててそれが数キロ先までのびてるように見える。
看板を見つけた。
看板には"coming"って書いてある。
ずいぶんと古いその看板は今にも折れそうなぐらいぐらついてた。
看板の中央に道の奥を差す矢印が書いてある。
なにかありそうだ、そう思って運転手に礼を言ってその場を後にし、看板の先を目指した。