時は流れた
E男とB子の間の子、即ちH子、D子、I子、J子、L子はそれぞれ嫁ぎ、子をもうけた 初孫はD子の子、N男(鉄分)であった
E男はN男を溺愛した それはL子がやきもち妬く程であった
B子によれば、E男はひょっこり病室に来て、D子の顔も見ずN男の顔だけ覗いてみては、機嫌良く帰ってきたという
B子は内心、面白くない 自分だけ抜け駆けして見てきて、それを自慢げに話してくるとはと
E男はいう 「この子は長男だから無理じゃろうのう・・・養子に欲しいがのう・・・この子が大学卒業するまでは生きていたいがのう・・・」
実際、A男もN男を養子に欲しかったという話も聞いた
A男は晩年、D子に向かってこういった 「もし家を建てるなら、うちの敷地のどこに建ててもかまわんぞ」と
N男6歳の時に母D子に手を引かれて、嫁ぎ先の関東を旅立ち(国鉄)、初めて四国の地を踏んだ、とその時はN男は思った
しかし、近年D子はN男に向かってこう言い放った 「Nちゃんはね、実は新幹線の試乗列車にのってるんだよ」
そうか・・・N男の鉄オタの出発点はそこだったのか
てっきりD子の実家E男の新宅(山をおり市内に出ていた)が出発点だったと思い込んでいたのだ
なぜならE男宅2階の窓から気動車やSLを通過するのが間近に見えたからであった