心音~コロナ~ -5ページ目
夜は時々
気まぐれにいたずらをする
けれど
夜が奏でた胸の音には
きっと
気付かないフリをした方がいい
夜は時々
いじわるだから
夜に負けないように
脆弱な喧騒を泳いで
見上げたら
街灯が
夜明けみたいに
眩しかった
仕方ないから
夢の中で
耳を澄まそう。
巻き戻せない時間
夜空に咲いた花は
何かを訴えかけるようで。
穴だらけの静寂の中
何かを羨み
いつかを愁い
帰りたかった場所は
時と手をつないで
いつの間にか連れ去られていた。
後悔じゃないし
郷愁でもない
妙な淋しさ
心を叩く、美しい炸裂音
…うん。
答えならいつも
この手に握り締めているよ
ただ
気付いただけなんだ
昔とは
少しだけ違う
今の自分に。

