以下フジサンケイビジネスアイの一部抜粋です。


政府は2日、泊まりがけで国内の観光旅行に出掛ける回数が減少傾向にあり、特に1人当たりの旅行回数が最も多かった60代では、ピークの2004年度から07年度には19%も落ち込み年1.86回だったとする08年度観光白書を閣議決定した。減少の背景について白書は、60代を迎えた団塊世代が老後の生活設計や自分の健康に不安を持ち、旅行への意欲を失っていると分析。またアンケートの結果、若年層は所得や休暇の減少、家族層は教育費の増加や所得の減少、親と子供の休みが合わないことを、旅行が減った理由に挙げる回答が多かった。白書によると、1人当たりの年間の国内宿泊観光旅行の回数は、20代以上の全体の平均は07年度が1.50回で、ピークの05年度から15%減だった。中でも60代は04年度の2.31回から19%減少した。


60代というと「長年勤めた会社を定年退職し、残りの人生を奥さんと一緒に旅行などをしながらゆっくり人生を楽しむ」、数年前なら、こんな生活をしていた人が多い事でしょうし、こういった生活になるんだろうなと想像している人が多いのではないでしょうか。しかし、今回の調査では、国内の観光旅行自体が減少傾向にあり、それが特に60代の世代で顕著に出ているとの事でした。そしてその大きな理由が、老後の生活設計や健康に不安があるからとの回答のようです。これは、今の時代をとても大きく反映しているのではないでしょうか。不景気であることを反映している上に、期待していた年金もそれほどもらえないことが解り、老後の生活に不安を感じているのです。老後の生活を考える上で、ただ生活できる、ただ生きていけるだけの資金があっても人生楽しくないでしょう。やっぱり、旅行に行ったり、趣味に時間や費用を費やしたり、孫にプレゼントを買ってあげて喜ぶ顔を見たり・・・と言うのが生活の潤いになって、人生が楽しくなるのではないでしょうか。そこに費やす余裕がなくなる時代になりつつあるのです。今の60代世代でこのように感じているということは、更に年金の支給額が減少すると考えられる今後は、自分達で老後の生活設計を早くから考えて、貯蓄をしていかなければならないでしょう。不景気、子供の教育費に多額の資金がかかる今の時代、どのように老後の資金をためて行ったらいいのか、本当に深刻な問題です。