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天文学の授業は、いつも少しストレスがたまる。

理由は、結構単純。先生が何を言っているのかわからないのと、もう一つ。昼休みのあとだからだ。

睡魔は素直な悪意を持って俺を襲ってくる。

「はぁ・・・。」

頬杖をつきながら先生の授業を聞いているのが睡魔の原因じゃないことくらい、わかっている。自然としてしまうのは、やっぱり楽しくないからなんだろうか。

隣の友達は、物理学実験のレポートをしている。少し周りを見回してみると、なんだか最初の頃よりも人数が減っている気がした。気のせいなんだろうか。

ゲームをしている人もいれば、寝ている人もいる。その中で、俺はきちんと講義を聞いているつもりなんだけれど。

「これについて、質問のある人いませんか?」

前の席に座っている人たちが、順々に一人ずつ手を挙げていく。

質問できないのは、少し悔しい。


「英語の宿題、やってないや。」

「あぁ。俺もだ。」

友達は、次の講義の英語の教科書を出しながらつぶやいた。この時間の食堂は、昼休みの賑やかさは嘘のように消えている。カレーや、カップラーメンを食べている人もいるけれど、今食べると夜ご飯が食べれませんよ?な時間帯であることは確かで。少し他人事ながら気になってしまう。

ガラス張りの壁側のテーブルが、俺のお気に入りの場所。ガラス越しに、雨が降ってきたのがわかった。

「あめだ。」

「あぁなんか少し降ってそれから止むらしいよ?」

友達はペンを走らせながら言った。

「そうなんか。」

俺はバックの中の英語の教科書を手に取った。


「今日は先週のテストを、えぇ~・・・返したいと思います。」

なんで先生たちは「えぇ~」と言ってしまうんだろうか。言葉が出てこないからだろうか。その気持ちはわからなくもないけれど、毎回少し気になってしまう。

点数は、少し以外だった。あまり勉強ができるほうじゃないし自身は最初からなかったし。講義中だって、全部が全部聞けていたわけでもなかったから。46点。でも、勘違いしないで欲しい。60点満点だから。

「・・・よかった。」

俺は自分の席に、腰を下ろした。


・今日は一緒に帰れそうですか?

・今最寄り駅だよ♪

・次の電車かな。どこら辺に乗ります?

・一番後ろ、かな♪

・一番後ろね。大丈夫。まってま~す。

・お願いします!♪

気づけば、俺はメールで♪をすごく使っているみたい。友達からのメールは、俺が駅に着いたときにきていた。

俺の次の駅が、友達の駅。たまにこうやって一緒に帰るのだ。

俺は携帯を取り出す。夏だけに許された雨の匂いが、駅のホームにも届いていた。

「あと10分か。」

すると、俺の隣に一人の男がスッと近寄ってきた。瞬時に心拍数が上がる。

しかし俺は次の瞬間、すごい勢いで笑ってしまった。

「なんでだよ。」

友達だった。


ガチャン・・・。パッ。

天井から垂れ下がっている紐をひっぱり、俺は部屋の電気をつける。布団は上げてあるけど、服は少し散らかっている。小さいテーブルの横に、クッションが一つ。それを使うこともなく、俺は部屋に一人寝転んだ。

静かな自分の暗い部屋が、昨日のことを思い出させていた。

いまだに信じられない。俺に彼女ができたこと。

いままでそんなこととはかけ離れた人生だった。大げさなんかじゃない。

嬉しさや悲しさも、一緒に乗り越えて行けるような二人になれたら。そう一人考えていた。

「好きなんだな。やっぱ。」

今までとは違う。付き合っている。そう考えただけで、すごく嬉しかった。



また彼女に、少し近づけたんだから。