岩波文庫のエッセイ選集に収録されたごく短い批評文。

政治家:尾崎行雄を政治思想家として評価するも、
政治の実務家としての面にダメ出しを加える、というもの。

またここでも持ち前の志賀直哉嫌いが滲み出ていて、なんか微笑ましい。
そう言えば志賀直哉の側は安吾をどう見ていたのだろう?
多少なりとも相手にしていたのなら良いのだが。

安吾を相手にしていたかどうかで言えば、太宰も怪しい。

織田作の死には追悼文を寄せていたが、
一方で生前、安吾に言及することはあったのだろうか。

『不良少年とキリスト』『百万人の文学』は太宰への片思いなのか。
堕落論・日本文化私観 他二十二篇 (岩波文庫)/坂口 安吾
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