どうして? | FDSブログ

どうして?

今日は先日起きた殺人事件と、「ひぐらし」の話です。

ひぐらしは別に特にハナシに深く関わってこないので、

「あー、まァたコイツひぐらしトークやってるよ・・・読むのやーめた」ってのは

やめてくださいね;


「ひぐらしのなく頃に祭」(PS2版ひぐらし)

歯科医師宅の遺体切断事件(武藤勇貴容疑者)の影響で、

発売日がうんぬんとかいうウワサを聞きました。



ウワサがホントかどうか分かりませんが、



でも、確かにこの事件、

色々なニュースを探して、読んでいくと、知れば知るほど胸が痛みます。



http://www.nikkansports.com/general/f-gn-tp0-20070111-141081.html

(以下、上記URLから引用)

 東京都渋谷区幡ケ谷、短大生武藤亜澄さん(20)が

切断された遺体で発見された事件で、

兄で歯学予備校生勇貴容疑者(21=死体損壊容疑で逮捕)が

接見した弁護人に対し

「なぜ事件を起こしたのかまだ分析できていない」と

話していることが11日、分かった。

 弁護人の宮川泰彦弁護士らが記者会見して明らかにした。

勇貴容疑者は「予備校や家族らに迷惑を掛けて申し訳ない」と謝罪。

亜澄さんに対しても同様に謝罪の言葉を口にしているという。

 宮川弁護士らによると、勇貴容疑者は事件当日、

亜澄さんの生活態度などについて

自宅3階にある亜澄さんの部屋の前で約1時間会話。

亜澄さんが「寒い」と言ったため、肩にタオルをかけた。

その後、亜澄さんの言葉をきっかけにそのタオルで首を絞めたという。

「夢がないね」などの言葉だったとみられる。

 弁護士らに対する勇貴容疑者の態度は礼儀正しく、

聞かれたことにはきちんと答えているという。


(1月11日 日刊スポーツ)




http://www.nikkansports.com/general/p-gn-tp0-20070112-141303.html

(以下、上記URLより引用)

 東京都渋谷区幡ケ谷、短大生武藤亜澄さん(20)が切断された遺体で

発見された事件で、死体損壊容疑で逮捕された

兄の予備校生勇貴容疑者(21)が

亜澄さんについて「ごう慢、ヒステリックで恩知らず」と

話していることが分かった。11日、接見した宮川泰彦弁護士らが明らかにした。

 宮川弁護士らによると、

事件の2、3日前に亜澄さんを除く家族4人が自宅の居間で

食事を終えたところに、

自室から下りてきた亜澄さんが「なぜ、夕食を知らせてくれなかったのか」と、

母親に詰め寄ったという。

母親は、その日の朝に「ご飯はいらないから」と告げていた亜澄さんが、

夕食を外食で済ませてくると思い込んでいたといい、

激しい口論になったという。

 勇貴容疑者は事件当日、木刀で亜澄さんを殴った後、

母親との口論や生活態度など亜澄さんと約1時間、

言い争いになったという。亜澄さんが「寒い」と言ったため、

「タオルを取って肩にかけてあげた」。しかし、

その後、「夢がないね」という亜澄さんの言葉をきっかけに

そのタオルで首を絞めたという。

 遺体を切断した理由に関しては

「そのままにしておけなかった。

(予備校の)合宿から戻ったら両親に話そうと思っていた」と説明。

「(亜澄さんの)頭の血を止めてあげる夢を見た」と話し、涙ぐんだという。


(1月12日 日刊スポーツ)



http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070122-00000059-mai-soci

(以下、上記URLから引用)

 東京・渋谷の歯科医宅で起きた兄妹同士の殺害事件で、

予備校生、武藤勇貴容疑者(21)は、

被害者で短大生の妹、亜澄さん(20)について、

「家族に迷惑をかけ、ヒステリックで恩知らずだ」と供述している。

しかし、殺害された本人は何の反論もできない。

果たして、彼女の家族を思う気持ちはどうだったのか。

友人男性が「代わりに話したい」と取材に応じた。【佐藤賢二郎】
 この友人は、彼女の相談相手だった芸能プロダクション関係者。

彼女は週刊誌やワイドショーで取り上げられた身勝手な存在ではなく、

家族に認められようと懸命に努力する女性だったという。
 「いつ死んでも構わない」。それが出会った05年秋ごろの口癖だった。

家族との不仲が原因で家出し、

交際していた別の男性の生活を世話しながら同居した。

その後、自宅に連れ戻されるが、目標を見つけられず、自暴自棄になった。

「無気力で暗い」。それが初対面の印象。

友人は事件後、テレビに映し出された勇貴容疑者の映像を見て驚いた。

出会ったころの彼女とそっくりだったからだ。
 友人は、彼女に目標を与えるために芸能事務所を紹介した。

劇団に入ってその魅力を知り、別人のように明るくなった。

昨年12月、初めて舞台を経験し、「やりたいことがあるっていいよ」と喜んでいた。

 とにかく家族に認められたいという一心で頑張っていた。
けいこが遅くなっても必ず午前0時までには帰っていた。
両親が自慢で「お母さんのオムライスが一番好き」と話し、
父親から贈られた外国製高級バックをうれしそうに見せる普通の短大生だった。
 勇貴容疑者は、家族で彼女と最も容姿が似ていた。
疎外感を持っていた彼女にとって、「似ている兄」は
自分が家族の一員であることを証明する存在だった。
短大に入って兄を追い越したことも気にしていた。
 また事件直前、現在交際中の男性が、
「嫌いなんだから(家族のことなんて)どうでもいいだろう」と話すと、
「大好きだからつらいんじゃん」と泣きながら答えたといういう。
 勇貴容疑者は、殺害の直接的なきっかけを、
「(亜澄さんに)私には夢がある。
歯科医師になるのは人のまねだと言われた」と供述している。
その言葉が、彼女の夢を支えてきた友人には重い。
「彼女のためになると思ってやってきた。
無気力なままだったら事件は起きなかったのか。
彼女だってまだ何もやっていないのに」。沈痛な表情でつぶやいた。
 ◇ドメスティック・バイオレンス否定 父親
 亜澄さんが家庭内でドメスティック・バイオレンス(DV)被害を受けていたとの
一部報道があるが、父親の衛さん(62)は関係者に
「教育の一環としてたたいたことはあるが、
大けがをするような暴力をふるったことはない」と話し、
それも「中1の時が最後だった」と困惑している様子だという。
 また、亜澄さんが高1のとき、勇貴容疑者に絡みすぎ大げんかになった。
勇貴容疑者が殴ろうとしたらドアに当たり拳をけがして病院に。
亜澄さんもドアが顔面に当たり、「眼がかすむ」と訴え、
眼科に行ったことはある。
しかし、「両親が止めなければいけないような暴力は見ていない」。
 亜澄さんはブログで兄妹で差別的に扱われていたと不満を漏らしていたが、
両親にとっては「兄妹は平等に扱っていた」という。

(1月22日 毎日新聞)


http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070124-00000105-mai-soci

(以下、上記URLより引用)

 東京都渋谷区の短大生、武藤亜澄(あずみ)さん(20)が

次兄の予備校生、勇貴容疑者(21)に殺害された事件で、

2人の父衛さん(62)と母洋子さん(57)が24日、

勇貴容疑者の弁護士を通じて手記を公表した。

両親が克明に心境を明らかにしたのは初めてで、

息子の凶行を「理解できない」とする一方で、「自由奔放」な亜澄さんの言動が

「両親を悩ます元凶と思い込むようになったのではないか」と

動機を推し量っている。
 事件後、2人は不仲で3年間ほとんど会話していなかったと報道されたが、

両親は「決して険悪ではなかった」と否定。

亜澄さんが通った短大は

「勇貴が懸命にパソコンで探し、やっと入学期限に間に合った」

とのエピソードを紹介している。
 親から見た2人の性格にも触れ、

勇貴容疑者は

「優しく、家族に暴力を振るうことはなかった」、

亜澄さんは

「気が強く、自分から非を認め謝ることのできない子供だった」と説明。

「もし、(亜澄さんが勇貴容疑者に)謝ってさえいてくれれば、

このような凶行に至らずに済んだのではないか」としている。
 弁護士によると、両親は事件から20日以上がたち、

気持ちが落ち着いてきたため手記の公表に踏み切った。

勇貴容疑者は弁護士以外との接見が禁止されており、

両親とは面会していないという。【佐々木洋】
 両親の手記全文は次の通り。
  ◇  ◇  ◇  

 この度は息子勇貴の事件によって、世間の皆様に対し、
大変なご心配をおかけしお騒がせ致しましたことを、
紙面をお借りして心よりお詫(わ)び申し上げます。
 私ども家族にとりましては、事件を知ったこの正月3日から今日まで、
正直申し上げ、どのくらいの日時が経(た)ったものか、
正確には考えられない精神状態でございます。
 娘亜澄の死亡と二男の凶行とがどうしても結びつかないということが、
私ども家族の苦しみ悩むところでございます。
家族でさえこの情況でありますから、
世間の皆様にはご理解できないことは尚更(なおさら)のことと存じます。
 事件から約20日が経ち、警察のお調べが進むにつれて、
事実については少しずつ解明されてきていますが、
何故息子があれほどまでの凶行をしてしまったのかという点につきましては、
未(いま)だに理解できないのです。
 しかし、時間の経過にともない、
お陰様で少し落ち着いて考えることができるようになりましたので、
現在の心境を少ししたためさせていただきます。
 そこでまず、亜澄と勇貴の関係についてですが、
「3年間も口をきかなかったような冷たい関係」と報道されていますが、
それは若干事実と違います。
亜澄が在籍していた短大の入学についても、
勇貴が懸命にパソコンで探し当て、
やっと入学期限に間に合ったという経緯からも、
兄妹の関係は決して険悪というものではありませんでした。
 しかし、亜澄の他を顧みない自由奔放な性格と言動は、
家族から理解されていなかったのは事実です。
こうした亜澄の生活態度を見ているうちに、
亜澄と一歳しか違わない勇貴は、
妹が両親を悩ます元凶と思い込むようになったのではないかと思います。
 また勇貴の性格ですが、
優しく、家族に対し暴力を振るったりするようなことは一度もありませんでした。
しかし、残念なことに、妹の亜澄は大変気が強く、
絶対と言っていいくらい自分から非を認め謝るということのできない子供でした。
 とはいえ、二人とも私たちにとっては掛け替えのない子供たちです。
今となっては、何故あの時、亜澄が「ご免なさい」と兄に謝ってくれなかったのか、
もし、謝ってさえいてくれれば、
兄も我に返り、このような凶行に至らずに済んだのではないか……、
と今更ながらせん無い繰り言を繰り返す日々でございます。
 今後私ども夫婦は、生涯にわたり亜澄の霊を弔うとともに、
勇貴が一日も早く更生できるように支え続けたいと考えております。
 どうか皆様、私たちがもう少し心の余裕が持てるまでお時間をいただきたく、
伏してお願い申し上げ、本手記をお届けさせて頂いた次第です。
平成19年1月24日
武藤衛
武藤洋子

(1月24日 読売新聞)




本当は、仲が悪いなんてコトは、なかった。


そこにあったのは。


妹に対して屈折した思いを抱えながらも、

その妹のために一生懸命パソコンで出願できる短大を探し、

ギリギリで見つけ出した兄と。



自由奔放勝手気侭に生きながらも、

本当は家族が大好きで、認められたかった妹と。


息子も、娘も、どちらも大事だったのに、

もともとは2人とも仲がよかったのに、

起きてしまった惨劇に、ショックを受ける両親と。


本当なら、幸せになったはずの家庭でした。


月丸は悔しいです。

みんながみんななりに一生懸命だったのに。

すれ違いが重なって、こんな悲しい結末を迎える事となってしまったコトが。




潔癖症な人は、ゲームと現実を混同するなとかおっしゃるかもしれませんが。

それが、「ひぐらしのなく頃に」みたいだな、って思ったんです。



人に創作された話の中で、もっとも悲劇と呼ぶにふさわしい物語に、

そっくりなこの事件。



リセットボタンを、もしあと1回でも押せるなら、

今度はきっと、彼らには違う結末が待っていると思うんです。


この事件は色んな報道がされているので、

どれが真実に近いかなんて分かりません。


でも。

勇貴容疑者の後悔の言葉と、

亜澄さんの努力と、

ご両親の愛情は、きっと本物だったと思うのです。



だからこそ、悔しいです。