塾業界を〜~~~っぶっこわーす♡
9月からは集団塾との決別の時です。

いよいよ9月。志望校が現実のものとして見え始める時期ですね。夏期講習を終え、志望校別特訓や日曜特訓など、新しいクラスやコースがスタートしたご家庭も多いのではないでしょうか。

さて、決別の時と言っても、辞めるわけではありません。戦略的に適切な距離を取るということをご提案したいんです。

 この時期、多くのご家庭が直面するのが「塾の宿題問題」です。
 「毎日、大量の宿題に追われて、子どもが寝る時間が遅くなりがち…」
 「宿題を完璧にやろうとして、過去問演習まで手が回らない…」 

こんな悩みを抱えていませんか?しかし、きっぱり言います。9月以降、塾の宿題を「完璧にこなすこと」は目的ではありません。 それはむしろ、志望校合格から遠ざかる危険性すらあります。塾の偏差値は、入試の合否を左右しない「でも、宿題をやらないと塾の偏差値が下がってしまうのでは?」そう心配されるかもしれません。しかし、思い出してください。私たちが目指すのは「塾の偏差値を上げること」でしょうか? それとも「入試本番で合格点を取ること」でしょうか?


集団塾の宿題は、塾のカリキュラムに沿って作られています。その目的は、塾内で良い成績を取らせ、偏差値を上げること。もちろん、基礎学力を定着させる上で重要な役割を果たしますが、志望校の合格点を取るための学習とは必ずしも一致しません。塾の偏差値はあくまで「塾内での相対的な位置」を示すもの。それよりも大切なのは、「志望校の入試問題で高得点を取る力」を磨くことです。


私の教え子に、A君という子がいました。彼はとても真面目な子で、塾の宿題をすべて完璧にこなそうと努力していました。毎週出される宿題をこなし、分からない問題は何度もやり直し、復習テストでは常に上位の成績でした。しかし、9月を過ぎても、彼はなかなか過去問演習に進むことができませんでした。「宿題が全部終わらないと、過去問をやる時間がないんです…」そう言って、彼は焦るばかりでした。睡眠時間を削って塾の宿題をこなす日々が続き、11月に睡眠不足から風邪をひき、何日も塾を休む。遅れを取り戻そうとまた睡眠不足になり、また風邪をひく。何日も寝込む。といった悪循環にはまり直前期になっても、志望校の過去問を数年分しか解くことができませんでした。 

結果、どうなったか。入試本番、彼は「見たことのない形式の問題」に戸惑い、時間配分もうまくできず、力を発揮できませんでした。塾内では常に上位だった彼が、志望校に合格することはできませんでした。

 一方、別の教え子B君は、違いました。彼は塾の宿題を「完璧には」こなしませんでした。基礎問題はサッと解き、応用問題は「これは志望校の傾向と違うな」と思えば、深追いせずに切り上げる。その代わりに、彼は9月から本格的に過去問演習に時間を割きました。 塾の宿題を「選別」し、過去問と弱点克服に時間を使う。
 では、具体的にどうすればいいのでしょうか?塾の宿題は、すべてをやるのではなく「志望校の傾向に合う問題だけを選別する」という意識に切り替えてください。
まずは志望校の過去問を解いてみましょう。そして、お子さんがどの単元でつまずきやすいか、どの分野が頻出か、を把握します。 

塾の宿題の中から、志望校の傾向に沿った問題(特に苦手分野)を優先的に解きます。応用問題集や発展問題は、お子さんの志望校のレベルや傾向と合致しなければ、潔く切り捨てて構いません。 

塾の宿題で分からなかった問題や、過去問で間違えた問題は、そのまま放置せず、必ず「弱点の上塗り」をしましょう。同じ単元の類題を繰り返し解き、完全に定着させるまで練習します。9月からの時間は、志望校合格のための貴重な時間です。塾の宿題をこなすことではなく、入試本番で合格点を取るための勉強に、時間を最大限使いましょう。志望校合格というゴールから逆算して、お子さんの学習計画を見直してみませんか?