国語の読解問題を解くとき

文章を読み終えてから解きますか?

それとも

読みながら解きますか?


これってどっちも支持者がいますよね。

塾でも先生によって指示が別れて困ることもあるかもしれませんね。


さて、塾講歴20年以上の私はどっちもやってみましたし、どっちの指導もしてきました。


結論としては


正攻法は文章を読み終えてから解く


だと思います。 


特に物語文は「全体としてどんな話だったのか」を理解しないと解けない問題の出題が多いです。また、文章の途中で解いてしまうと最後まで読んだときと解答が異なるような問題も出題されるからです。


論説文に関しても、筆者の主張を追っていかないと答えにたどり着かないもの、傍線部の近くに答えは書いてあるが字数が合わず、文章の最後の方に言い換えが書いてあり、そちらをしなければならないもの、文章全体に関してあっているもの、ふさわしくないものなどを選ばせる問題が出題されるからです。







文章を読みながら傍線部や空欄で立ち止まってその設問を考えると、文章の内容が寸断され、全体として何を書いてあるのかが分かりにくくなる弊害もあります。


うちの子は読むスピードが遅いので、そのやり方だと問題が全部解き終わらなくて点数が取れません。という声もよくあります。


が、入試で高得点をとるためには、目先の今、点数をとることではなく、読むスピードをあげることが大事ですよね。


読むスピードをあげるには音読です。

人間は黙読で文章を読んでも文章を理解できるスピードは音読しているときのスピードと対して変わりません。音読が遅いまま黙読をしても理解していないまま、文章を終わりまで眺めているに過ぎません。


音読を何度も何度も繰り返して、すらすらと読めるようにする。これを毎日一つ、新しい文章をすらすらと読めるまで繰り返し音読する。

これを基礎トレーニングとして行いましょう。

絶対に読むスピードは上がります。


ただ、子供は適当になる生き物なので、音読は保護者の方が同じ文章を見ながら(コピー)聞いてあげてください。


読みながら解くを癖にしては行けません。

一見うまいやり方のように思えるかもしれませんが、これが癖になると文章全体を把握していないと答えられない問題をすべて捨てることになります。


高校生ぐらいになると、文章の内容を頭にとどめたまま、設問について考えることができるようになる人もいますが、小学生はそれはできないと思っておいた方がいいです。

もちろん、一部の天才を除いての話ですが。




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