読解問題が不得意なので個別指導塾を追加するという方が結構います。
その判断に
ちょっと待った!
です。
確かに集団指導では国語の読解は伸びにくい性質の科目です。中学受験の四科目の中で一番集団指導との相性が悪いと言っても良いでしょう
他の科目は不正解の場合、単に知識不足か答えに至る道筋のどこかで躓きがあるということになりますが。国語の読解の場合は「答えに至る道筋がはっきりしていない」あるいは「いくつも道筋がある」のでどこで躓いているかわからない。
また、語彙が不足していて文章が読めていない可能性もあるし、文章で扱われているテーマに対する知識が不足していて内容が理解できていない場合もある。
故にどこを改善すれば良いかが絞りにくいのです。
他の科目の場合は「よく出題される知識」や「多くの生徒が躓きそうな箇所」を予め絞り込めるので、それを授業で先回りして教えると生徒は「あ、なるほど」と一定の分かりやすさを感じてくれます。
しかし国語は躓くところは生徒によって十人十色。テーマに関しての知識量は千差万別ですからなかなか成績アップに繋げにくい科目という訳です。
だったら個別指導で見て貰えば我が子の状態をしっかり把握して指導してもらえると考えるのは至極まっとうな考え方です。
ただ、そもそも国語は教えにくい科目なんです。受験に参加してくるお父さんの大半が「算数」を指導したがります。国語を指導したがるお父さんはあんまり見かけません。それは「算数」の方が体系だてられていて、論理的に教えやすい学問だからです。
国語の読解は学問ではないので体系だてられていませんし、指導の仕方も確立されていません。
個別指導は集団指導よりもたくさんの授業を行って生徒を回転させないと売上があがりません。先生一人が一回の授業で扱う生徒の数が10~15分の1になりますから当然ですよね。
ということは集団指導の講師よりも安い時給でアルバイト講師をたくさん使って人件費を押さえないと利益もでません。
指導方法が確立されていない読解を大学生のアルバイト(それも集団指導の時給より安い)が教えるとなると「効果的な指導が期待できますか?」
大学生のアルバイトは圧倒的に受験指導の経験がありません。自分が受けた学校以外のことは知らないのが当たり前です。中学受験自体やったことがないという大学生もいます。
読解だってできる学生はいますが「なんとなくできている」学生が大半で、小学生に「どうやったら正解にたどり着くか」を筋道立てて教えられるようになるには時間がかかりますし、その頃には彼ら学生は社会に出ているのが普通です。
読解を鍛えるには個別指導では役に立ちません。使うなら家庭教師です。特に時給の高いプロ講師です。ただし、やはり効果に対してお金はかかりますし、「年だけベテランで」大学生と変わらない授業をやる家庭教師もいます。
金銭的なコストがかけられないなら時間的なコストをかけるしかありません。
1、井上和秀氏「読解の鉄則」を保護者が読む
2、四谷大塚の予習シリーズを購入。
学年問わず小4のものから始める。
予習シリーズは四谷大塚ホームページから購入。
3、親授業で扱う単元の解説を熟読し予習
4、子供に問題をやらせる。
5、親が予習した内容を対話形式で解説
これで成績が上がらなかったらもはや国語は諦める。いや中学受験は国語が苦手でも受かる偏差値55前後の学校に方針を変えた方がいいかもしれません。
国語が苦手なら
中学受験 読解指導の達人 井上秀和氏の名著シリーズ