
■中学受験国語読解問題攻略法 その壱■
中学入試の国語読解問題は本質的に「他者への理解力」をみるための試験であると認識していただきたい。
他者が展開する論理を把握し、他者が何を言わんとしているかを理解することが説明的文章の読解の本質です。また、自分と異なる立場、文化、生活様式、考え方などを理解することも説明的文章での読解では必要となります。
文学的文章、特に小説文の読解は、自分とは異なる立場、時代の登場人物の心情をその人物がおかれている状況を踏まえて理解することが求められます。
文学的文章の中の随筆文は筆者の感覚や考え方を理解することが求められます。また筆者の経験談を通じて、筆者がおかれている状況を把握することも必要になります。
読解問題を解くために必要な最低限の要素は
「他者を理解する姿勢があるかどうか」です。自分とは異なる背景、思想、性格の人間を理解しようとするかどうか。この姿勢が読解問題を得点源にできるかどうかの分水嶺となります。
人気の高い私立中では特に、他者を理解する姿勢の欠如した生徒はいらないのです。入学させた後に問題を引き起こすのは他者を理解する姿勢が欠けている生徒だからです。
いくら入試の解答テクニックを教えても他者を理解する姿勢のない子は一定以上の成績をとることはできません。
読解能力は机に向かっている時間以外の日常生活の中で磨かれます。他人を理解することにあまり興味がない子はいくら問題演習を積んでもそこそこまでの成績しかとれません。
読解問題攻略法の第一は「他者を理解する姿勢を持つ」ということです。