今日、5月1日に行われるチャンピオンズリーグ準決勝・第2戦のバルセロナvsバイエルン・ミュンヘン戦について、要点を整理してみたいと思います。


今回の試合は第1戦のバイエルンの4-0の勝利を受けて、バイエルン絶対有利の中で試合が行われます。バルセロナにとって必要なのは、4-0で同点に追いつき延長戦にもつれこませるか、5-0、6-1といった第1戦の4-0を上回る結果を得ること。

第1戦を大差で落としたでバルセロナですが、第2戦に向けた好材料を見てみましょう。

・ピッチコンディション

ミュンヘンではバルセロナのパスサッカーを封じるためにピッチに多くの水が撒かれましたが、ホームのカンプノウではピッチコンディションはベストの状態で戦えます。加えて、雨模様だったここ1週間のバルセロナ市ですが、30日から天候が回復し、5月1日も快晴です。


・ジャッジ

第1戦ではバルセロナ側にも見逃されたPK相当のハンドがありましたが、バイエルンも4ゴール中3ゴールがオフサイドや反則が見逃された中で決まっています。第2戦で笛を吹く審判は、バルセロナ戦の経験がなく、バイエルン戦は1試合のみ経験があるスロベニア人審判ですが、バルセロナにとって第1戦以上にジャッジで苦しむことはないのではないでしょうか。


・メッシの回復

4月2日のパリ・サンジェルマン戦(アウェー)で負傷後、ホームでの第2戦、バイエルンとの第1戦でスピードに乗ったプレーができなかったメッシですが、先日のアスレティック・ビルバオ戦では鋭いドリブルでゴールを決め復調をアピール。今日の試合でメッシがどこまでベストコンディションに近いパフォーマンスを見せられるかが注目されています。


・バイエルンの累積警告者数

バイエルンは主力6選手があと一枚の警告(イエローカード)で決勝戦が出場停止となる状態。チームとしては余裕があるリードを持っているバイエルンですが、警告累積にリーチがかかっている選手が、普段通りのプレーを見せられるかが試合展開に大きく影響するでしょう。



ではバルセロナの弱点はどんな点でしょうか。

(1)空中戦の弱さ

まず、セットプレーの守備の弱さは今回の試合でもバルセロナを苦しめるでしょう。平均身長が強豪一低いバルセロナは、失点が許されない今回の試合でセットプレーでどう守るかよりも、そもそもセットプレーを相手に与えないことが重要なタスクとなります。

また、ボールポゼッションで常に相手を上回るバルセロナですが、サイドを制してもセンタリングからヘディングでゴールを狙える選手が少なく、これが相手チームの守備を助けています。

(2)カウンターのパワー不足

カウンターでは速いサイド展開から守備ラインとキーパーの間にアーリークロスを入れるのが常套手段ですが、ここ数年のバルセロナはこのチャンスにセンターフォワードの位置に誰もいない状態で、速攻のチャンスを棒に振ることが多くなっています。

(3)狙い過ぎるスルーパス

以前のバルセロナは2対1の状態を常に作りジワジワと相手ゴールに迫りましたが、2対1のパスを確実に繋げていくことでボールを失うのはシュートが外れた場合やラストパスがゴールラインを割った場合に限られました。

今季のバルセロナは各選手の単独突破や難易度の高い中央へのパスが多く試みられており、中盤、最終ラインが手薄な状態でのボール喪失が多く、それが相手チームのカウンターのし易さに繋がっています。


・まとめ

今回の試合がどのような展開になるかは、バイエルンの出方よりもバルセロナがどこまで自分たちのスタイルを高いレベルで披露できるかにかかってくるでしょう。特に攻撃で確実に数的有利を保ち不用意なボール喪失をしなければ、それがバイエルンの攻撃回数を減らすことになり、第1戦とは全く違った試合展開になる可能性があります。