金は子供の頃から感受性の豊かな少年だったと思う。
大晦日は今で言うルーティンがあった。
家族で餅つき。散髪屋に行く。銭湯に行く。テレビは「コント55号の紅白歌合戦を吹っ飛ばせ!」を見る。
MHKの「ゆく年来る年」を見る。
お婆ちゃんは急いで年越しそばを作る。
全国の神社、お寺が映し出される。
除夜の鐘がある前から人が集まっている。並んでいる。長い糸のように…
みんなは神社、お寺に今年一年無事である事に手を合わす。
このルーティンは戦国時代、徳川幕府崩壊、明治維新、日清、日露、第二次世界大戦そして戦後現在も続いている。
「一年無事で家族が生きれてありがとう」と。
12月は一年の12分の1だが、予期もしない事で亡くなられた事件があると子供の頃から胸が締めつけられる気持ちになる。
先週大阪であったビル放火事件。多くの人が亡くなる。
無念であろう。残された家族も無念であろう。
金は来年で64歳になる。
子供の頃から12月は特別な月。
ごめんなさい。