今日10数年ぶりに映画「炎のランナー(実話)」のDVDを借りてきて観ました。英国の100メートル陸上選手がオリンピックで予選の日が日曜日、日曜は神が定めた休む日なので走れないと英国団長に伝える、皇太子も説得するが走らない・・・若い時、この映画を観て別に青春映画と思っていたが、少年サッカーを指導してから、歳も取って奥の深い映画だと思うようになりました。僕は無宗教です。でも色んな宗教の言葉で勇気と元気をもらっています。いや、おこがましい、宗教の修行もしてないのに・・・

6年生最後の公式戦ラスト2試合10人、9人で戦いました。決してメンバーがいないのではなく、土曜日登校日の仲間がいる。登録メンバーは16人。歳回りで私学に通う6年生が多い場合がある。今年度は私学は8人です。

僕の考えはまず、ヴェジットより、一番目に家族の決め事。二番目に学校の行事。三番目にヴェジットとしています。

僕は親との関係は良好です。子供との関係も良好だと勝手に思っています。僕が一歩引いて待っていると親と子供が話し合いをして面白い答えを出してくれます。親・子供・キンコの信頼関係が生まれる。親の次に子供と一緒の時間を過ごしているのは学校の先生です。その次ぐらいがキンコと思う。

子供は大人が考えている以上繊細です。子供なりに大人に対して上手にバランスを取っています。大人が子供の綱を引っ張り合いをしたら一番辛いのは誰か決まっている。

ヴェジット主将ソンアちゃん、公式戦ラスト2試合出場していない。「キンコ、ごめん。試合に行かない。学校の試合があるから・・・」

ソンアちゃんは学校サッカー部の女の子だが主将です。6年5年合わせて8人のチームです。ここで僕が「ソンア、最後の公式戦、主将として・・・」と圧力をかけていたら、僕は大人として失格だったと思う。キンコを信頼して甘えてくれての結論だから。

ラスト試合の土曜日、ソンアちゃんは土曜日の朝、修学旅行から大阪に戻ってきました。試合が10時過ぎだったのでソンアの親父さんが会場に直接連れて行くと言ってくれました。その後お母さんから電話があり「39度4の熱があるのに試合に行くと聞かない・・・」「お母さん、休ませてください。9人で頑張ります、ソンアに伝えてくださいね」*実質は6年生6人で戦った。

僕は色んな少年指導者に「金さんは勝負に対して甘い」と指摘されます。今回もこっぱみじんでした。僕は勝つ方法、勝ち方を忘れたのかも知れない。

でもルイラモスヴェジット卒団生112人の中から国家代表3人、予選に勝つ進んで世界大会に出場している、中にはガンバ大阪JY10番を付けていたのにDFにコンバートされたので中学3年秋で退部した卒団生もいる。全国高校サッカー選手権予選に勝ち進んで全国大会に出場した卒団生は18人。

ヴェジットの仲間は決して勝負弱くはないのだ。