本当の強さとは? | 前方Look Up!(F.C.Milleの千年構想)

前方Look Up!(F.C.Milleの千年構想)

「F.C.Mille」では幹事をやりつつ、DF四銃士のひとりとしてplayしてました。ここでは所属する地元のシニアチームの活動やFootballに関することを中心に、徒然なるままに書き綴ります。

ヨーロッパのFootballシーンにおける、2023-2024シーズンが終わった。

掉尾を飾るUEFAチャンピオンズ・リーグ決勝戦で勝利したのは、ラ・リーガでも優勝を遂げていたレアル・マドリー。世界中から選りすぐりのスター選手を集めた、スペインの強豪チームである。


そのレアル・マドリーとはライバルと称されることが多いFCバルセロナだが、その積み上げて来た歴史や文化はかなり異なる。

前者が、どちらかというと世界各国の代表クラスを集めてチームを作り上げていくのに対し、後者は下部組織からバルセロナのDNAを注入し、「美しさ」にこだわったFootballを展開する意図を強く持っている。


そのDNAを強化したのが、1973〜1978年を選手として、1988〜1996を監督としてこのカタルーニャ地方の人氣チームで過ごした、オランダ人のスーパースター、ヨハン・クライフさん。既に鬼籍に入られてしまったが、特に監督時代には"スペクタクル"であることを最優先とし、"ポジショナル・フットボール"の概念をトップチームから下部組織にまで植え付けた。『1-0で勝つよりも、負けても4-5のスコアをよしとする。』という考えや『美しく勝利せよ。』というアイデンティティは、彼のFootball哲学に基づいたものだ。


翻って、「白い巨人」や「銀河系」と称されたことがあるレアル・マドリーは、何よりも勝利にとことんこだわる。内容よりも結果。結果こそ全て。


この二つのアイデンティティは、どちらかに優劣があるワケでも、どちらかに正誤があるワケでもない。あるのは違いだけ。


このハレの舞台を最後にクラブレヴェルでの引退を表明していたドイツ代表、トニー・クロース選手の試合後のコメントが、そのことを如実に表現している。



さて、ヨーロッパでは4年に一度開催されるヨーロッパ選手権(EURO 2024)が、6月14日からドイツで開かれる。


もちろん日本代表は出場しませんが、どんな素晴らしいゲームが展開されるのか、今から愉しみにしましょう。