前方Look Up!(F.C.Milleの千年構想)

前方Look Up!(F.C.Milleの千年構想)

「F.C.Mille」では幹事をやりつつ、DF四銃士のひとりとしてplayしてました。ここでは所属する地元のシニアチームの活動やFootballに関することを中心に、徒然なるままに書き綴ります。

1993年に結成した「F.C.Mille」は、小学生や高校生、学生時代に一緒に汗を流しながらボールを追いかけた仲間が中心となり、“Jリーグ100年構想”に則って1000年先まで存続するようにと集まったFootballのチームです。現在はそれぞれに忙しいため休眠状況ではありますが、いつかまた活動できる日が来ることを期待して…。

なおコメントは承認制とさせていただいてますので、その点はご理解ください。

ヨーロッパのFootballシーンにおける、2023-2024シーズンが終わった。

掉尾を飾るUEFAチャンピオンズ・リーグ決勝戦で勝利したのは、ラ・リーガでも優勝を遂げていたレアル・マドリー。世界中から選りすぐりのスター選手を集めた、スペインの強豪チームである。


そのレアル・マドリーとはライバルと称されることが多いFCバルセロナだが、その積み上げて来た歴史や文化はかなり異なる。

前者が、どちらかというと世界各国の代表クラスを集めてチームを作り上げていくのに対し、後者は下部組織からバルセロナのDNAを注入し、「美しさ」にこだわったFootballを展開する意図を強く持っている。


そのDNAを強化したのが、1973〜1978年を選手として、1988〜1996を監督としてこのカタルーニャ地方の人氣チームで過ごした、オランダ人のスーパースター、ヨハン・クライフさん。既に鬼籍に入られてしまったが、特に監督時代には"スペクタクル"であることを最優先とし、"ポジショナル・フットボール"の概念をトップチームから下部組織にまで植え付けた。『1-0で勝つよりも、負けても4-5のスコアをよしとする。』という考えや『美しく勝利せよ。』というアイデンティティは、彼のFootball哲学に基づいたものだ。


翻って、「白い巨人」や「銀河系」と称されたことがあるレアル・マドリーは、何よりも勝利にとことんこだわる。内容よりも結果。結果こそ全て。


この二つのアイデンティティは、どちらかに優劣があるワケでも、どちらかに正誤があるワケでもない。あるのは違いだけ。


このハレの舞台を最後にクラブレヴェルでの引退を表明していたドイツ代表、トニー・クロース選手の試合後のコメントが、そのことを如実に表現している。



さて、ヨーロッパでは4年に一度開催されるヨーロッパ選手権(EURO 2024)が、6月14日からドイツで開かれる。


もちろん日本代表は出場しませんが、どんな素晴らしいゲームが展開されるのか、今から愉しみにしましょう。

アルゼンチン🇦🇷です開かれているU-20ワールドカップでの日本代表は、グループリーグ1勝2敗の成績で残念ながら決勝トーナメント進出ならず、敗退してしまった。

『してしまった』という表現を使うのは、あまりにも失ったものが多いから…。

初戦はキャプテン松木玖生選手のゴールで幸先の良いスタートを切ったものの、第2戦、第3戦と逆転負けを喫してしまった。しかも、第3戦は1-0リードの状況から相手のイスラエル代表に退場者何出て、数的優位になってから逆転されている。

ボクは、もちろん選手たちにもその責任はあるけれど、ベンチワークに疑問を感じてしまう。

引き分けでもグループリーグ突破が可能な条件ではじまったゲームに、選手たちをどんなメンタリティで送り出したのか?

リードした段階では、どんなメッセージをピッチ内に伝えたのか?

ボクは常々、経験値が足りないのは選手たちではなく、協会の役員や職員、そして指導者たちの方だと言っている。

テストマッチではなく世界大会に臨む以上、アンダー世代とはいえ「結果」も手に入れなければその後のための経験を得ることはできない。

今シーズンのラ・リーガ・エスパニョーラ(スペイン・リーグ)でも、ディエゴ・シメオネ監督率いるアトレティコ・マドリーは、シーズン前半は不調に喘いでいたものの、結果的には来シーズンのチャンピオンズ・リーグ出場権を手にした。

今朝のレアル・ソシエダ戦でも、自分たちの良さを出すよりも相手の一番の強みを消すという選択をして、ライバルからキッチリと勝点3を奪っている。アトレティコは「トップ3」の一員にも関わらず…。

他会場の結果を受けて、ラ・レアル(ソシエダ)も来季はチャンピオンズ・リーグ出場が決まったけれど、リーガは来季も再来季もずっと続く。

シメオネ監督が意識した相手のキーマン久保建英選手には、昨季臨のマジョルカ所属時代に二度もやられているから、ここでしっかりと抑えておかないと、ヘタをすれば久保選手にとってアトレティコが「お客さん」になると考えたに違いない。

アンダー世代とはいえ、海外ならばフル代表に選ばれる選手もいるU-20の大会。選手たちには戦術だけでなく「戦略」も伝えておかないと、チームとしても個人としても世界レヴェルでの活躍は難しいでしょう。

日本の指導者のみなさんには、もっともっと広い視野でFootballを見てもらわないと、フル代表でも同じようなことが起こりかねないでしょう。

Footballに限らず、世界は日本人が思っているよりも、遥かに速いスピードで変化しているのです。