その日、ジャックナイフ村越は、おもむろに冷蔵庫から“ 魚肉ソーセージ ”を取り出した。
ワイルドに歯で“ 例の金具部分 ”をむしり取り、オレンジのビニールを剥いて、
まるでバナナでも食べるかの様に、
ムシャムシャと魚肉のそれを食べ始めた。
私の普段の生活の中に“ 魚肉ソーセージ ”は久しく介入をしていない。
「 なつかしい・・・ 」そんな気持ちが込み上げてきた。
私が五、六歳の頃か、祖母がおやつにと時たま“ ホットドッグ ”を作ってくれた。
当時の六十半ばの歳を考えれば、“ ホットドッグ ”はかなりハイカラな料理である。
祖母のそれは蒸しも焼きもしないドッグパンに、
オレンジのビニールを剥いただけの“ 魚肉ソーセージ ”を挟み、
ケチャップをかけたものだった。
私は『 そのご馳走 』を何の疑いもなく『 ホットドッグ 』だと思っていた。
小学校に上がり、二年生になった頃、西武遊園地で初めて魚肉ではない、
本物の『 ホットドッグ 』見たとき、食べたときの衝撃たるや「 何じゃこりゃ~ 」
それからわたくし、ラヴ ホットドッグです。
ゴメンね、天国のおばあちゃん。
久しぶりに食べてみようかな・・・