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どうも!コロコロ変わる天候に翻弄され、とうとう風邪までひいたNです^^

5月もそろそろ終わりですが、みなさまいかがお過ごしでしょうか。



最近、ぼんやり考えることがあります。

「良い服とは何か」

・似合えばそれでOKです!
・私は国産じゃなきゃ嫌!
・やっぱりフルオーダーでしょ☆
・ユニクロくらいの品質があれば・・

↑意見は人それぞれだと思います。



私の働くブランドでは、10年前では考えられないような低価格で、それなりにオシャレな服を提供しています(もちろん、ユニクロよりは高いですよw)。

なぜ、低価格で服を提供できるかといえば、その影で低賃金で汗水たらしている生産現場があるからです。

全世界的に、多くの人が着ている服はどこかの国で低コストで大量に生産された工業的製品であることが、今やあたりまえになりました。

例えば、ユニクロ。中国の契約工場では、20前後の女性が多く働いており、日に12時間もの労働に従事しているといいます。(ラジオで聞いた話w ←大変 だけど、ユニクロの工場で働いていた人は、技能が認められてキャリアアップする可能性さえあるといわれています。フェアに書いていくつもりですよw)

尤も、こういった現状はユニクロだけではなく、他の大手アパレルはもっと過酷な条件を委託工場につきつける場合も多いそうです。

なぜ、日本のメーカーが日本で服をつくれないか?それは日本ではコストが合わないから。

プレタのように商品の単価が高ければ、高コストの生産も可能ですが、多くの人が日常的に着る服ではなかなか受け入れられる価格にはなりえないようです。

結果として、日本の産地では規模の縮小、淘汰と高齢化が進み、産業の絶滅を危惧する声が日々あちこちから聞こえてきます。反面、過酷な労働ではあるが、産 地として鍛えられた中国企業がOEM(相手先ブランド生産)から自社ブランド開発に着手し、成功するようなケースが多くなってきました。

かつて日本でトップアパレルだったレナウンが、このほど中国企業の傘下入りしたことも、こういった時代の変化を示す象徴的な出来事でした。




事実を列挙しただけですが、なんとなく悲観的なムードが漂ってますねぇw

私個人としては、こんな現状を目の当たりにして、考え方が少しづつ変わってきました。

<量は買えなくても、本当に良いものを適正な価格で買いたい>

良いものを今までどおりに!なんて、そんなに所得は高くないですし、不景気に喘ぐ世界経済の中でそんなことを言ったら強盗にでもあうかもしれませんw



↓私にとっての良いもの。↓

・デザイン性に優れている。

・品質が良い。(糸のホツレ?ボタンの不具合?パターンがおかしい?裁断ミス?問題外です)

・日本製。(がんばれ製造業!ってことで日本製を応援していますw)

実は日本製っていうのが一番重要かもしれませんw

私の靴下と下着は日本製比率が徐々に高まってきました。

え?靴下?べつにユニクロでいいじゃん!って思ったあなた、ぜひ試していただきたい。タビオの靴下w靴下屋で売ってますけど、作りが良くて、履き心地もす ごくいいし、何度洗ってもなかなかくたびれないw





前号の『装苑』に興味深い記事が載っていました。

ご存知、デザイナーの三原康裕氏についてのものです。
(写真①MIHARAYASUHIRO 2010s/s inJFW)
(写真②MIHARAYASUHIRO shoes)


彼は美大在学中にキチンとした靴が作りたくて、浅草や両国の靴工房を回って、パートをさせてくれるところを探したそうです。

そうして技術を身につけ、自分のシューズブランドを立ち上げたという経緯があります。

日本の靴の製造現場でも、腕の立つ職人さんの高齢化が進んでいます。三原氏はそんな現状を危惧し、どうにか職人の技を次の世代に継承していかなければなら ないと考えます。

そんな三原氏が、去る1月になんと自社製靴工場を東京の両国に設立しました。

自社製品の安定供給はもちろん、他社へのOEMも請け負っているとのこと。

品質の良い靴を作ること、そしてその工場を通じて職人を保護し、さらには次の世代を育成していく場にすることを目的としているそうです。

パリコレに進出している売れっ子デザイナーに、こんなにも地に足がついている人がいるということに感動を抑え切れませんでした。

(尤も、パリコレってことでいば、コムデギャルソンの川久保様も、ある新聞記事で、大量生産への懸念を芯のある強いメッセージを語っていたことを思い出し ました。あの記事にも心動かされたことを思い出します。)







さてさて、長くなって論点もぼんやりしてまいりましたので区切ります^^笑


私にとっての本当に良いモノ、、それは

デザイン性が高く、品質が良く、生産地にやさしい製品であること。

たとえ、値段が高くても、がんばって手に入れるために働けばいいじゃないですか。

ちょっと前の人たちは、そうやって憧れのブランドを手に入れたものです。

何でもかんでもすぐに手に入れてはポイっという消費行動、見直してはみませんか?