ニコン、液浸半導体ステッパーの受注を10台以上確保 | FB・ITニュースアーカイブス2005-3

ニコン、液浸半導体ステッパーの受注を10台以上確保

ニコンは05年末までに出荷する液浸フッ化アルゴンの最新型半導体露光装置の販売について、現時点で10数台が受注に近い状況であることを明らかにした。06年度は同装置で10台後半の出荷を目指すという。同装置は業界で初めてNA(開口数=明るさ)が「1」を超える液浸型の量産機で、先端微細化プロセスの導入を目指す半導体メーカーからの注目も高い。ニコンの精機事業は、液浸を含め半導体露光装置の新製品が収益に貢献。06年度も増収増益になる見通しだ。

 液浸装置は定価が35―40億円と非常に高額で、ほぼカスタムに近い形で受注生産している。ニコンは顧客名を明らかにしてないが、メモリーでは東芝、ロジックでは米インテルなどが最初に採用する模様だ。

 出荷する液浸装置のNAは「1・07」で線幅55ナノメートルの量産プロセスに対応。解像度を上げる偏光照明を特別に取り付ければ、45ナノメートルの試作も可能という。

 オランダASMLは06年1―3月にニコン製を上回るNA「1・2」の液浸型を出荷する予定。ニコンはASMLと違い開発機を作らず量産機だけで勝負する戦略。当面は限定された市場で2社が激しく受注・開発競争することになる。

 05年度におけるニコンの半導体露光装置の販売台数は170台(新品のみ)。前年度から23台、期初予想より15台下回る計画。ただ高額で利幅の大きいフッ化アルゴン機の出荷比率が25%(前年度9%)まで上がり、精機事業(液晶装置も含む)の売上高は前年度比8%増の2350億円、営業利益は54%増の175億円になる見通し。

 05年の半導体露光装置の世界市場規模は450台で、前年の558台から大幅に減少する見込み。逆にニコンの販売台数シェアは約34%から36%程度まで上昇する模様。06年度は液浸フッ化アルゴンに加え、ドライフッ化アルゴン「308」やフッ化クリプトン「208」など新製品の初期負担が減り、本格的に収益に貢献してくる。(2005.11.28/日刊工業新聞