世界半導体売上高、06年は7.9%増の見通し
ニューヨーク(ウォール・ストリート・ジャーナル)米半導体工業会(SIA)は16日、2006年の世界半導体売上高について、消費者製品に対する需要や控えめな設備投資が業界の好不況サイクルの平衡化に寄与し、前年比7.9%増加するとの見通しを明らかにした。
また、08年までの年複利成長率はほぼ10%になるとの予想を示した。同年には半導体市場全体の売上高が3090億ドルに達する見込みだ。
売り上げ成長をけん引するのは、全世界に製品を輸出する台湾・中国企業が含まれるアジア太平洋地域。SIAの見通しによると、同地域の今年の成長率予想は16.4%。一方、米州は3%、欧州は横ばい、日本はマイナス2.6%と予想した。
半導体業界は長年、浮沈の激しいサイクルのため二重損を被ってきた。一つには主要需要先であるコンピューター業界の趨勢(すうせい)の変化がある。だが、それに加え、メーカー各社が過度な設備投資で製造能力を拡大し、供給過剰を受けて価格が下落したため利益が圧迫され、自ら首を絞める格好となった。
SIAは1年前、04年の28%成長を受け、今年の成長率は横ばいになると予想した。だが、6月には今回の発表と同様の強気の見通しに修正した。
SIAのジョージ・スカリーズ専務理事は、半導体需要が予想より堅調に推移したと述べ、その一因として携帯電話、デジタルカメラ、携帯音楽プレーヤーなどの消費者製品に対する需要を挙げた。デジタルテレビも向こう数年間の成長品目という。パソコンも予想を上回る堅調さを示し、特にノート型パソコンが好調だったとした。
SIAは現在、今年の半導体売上高の成長率を前年比6.8%増の2276億ドル、06年は2455億ドルと予想している。一方、米市場調査会社ガートナーも16日、ほぼ同様の見通しを示した。同社の予想によると、今年の成長率は6.9%、06年は7.6%。ガートナーのアナリスト、リチャード・ゴードン氏は、半導体業界が生産能力拡大について慎重姿勢をとっており、高い工場稼働率の実現と在庫水準の低位維持に成功していることが利益拡大に寄与しているとした。
半導体の主要カテゴリーは、DSP(デジタル信号処理装置)、携帯電話向けのフラッシュメモリー、コンピューター用MPU(超小型演算処理装置)など。06年に売り上げ減少が見込まれる市場として、SIAはDRAM(記憶保持動作が必要な随時書き込み読み出しメモリー)を挙げた。在庫水準の高さと過剰生産能力を主因とした。 (2005.11.17/日本経済新聞)