銀座クラブママのネット術
愛される女性になる条件を挙げた最新エッセー集『愛される条件』(青春出版社 刊)を出版した。販売部数25万部を超えたエッセー集『いい男の条件』(同)の女性版だ。20代で双子の妹、さくらさんと「ふたご屋」を開き、競争の厳しい銀座で押しも押されぬ人気店に育て上げたますいさんならではの女性観が詰まっている。目次には「モノに頼らず自分に頼る」「一割のお返しをする」「値踏みをする人は値踏みされる」など、なるほどと思わせる見出しが並ぶ。
前著を書いた後、ブログ(日記風簡易型ホームページ)をポータル(玄関)サイト最大手、ヤフーの中に設けた。ブログでは著書の読者との交流が広がったという。「エッセーを書くようになって、手紙や電子メールを受け取る機会が増えました。意外だったのは50―70代の女性からも応援のメッセージをもらえたこと。これまで接点がなかった方々だけにうれしかった」と、紙とネットをクロスした執筆活動の意義を実感する。
ヤフーのマネー関連コーナー「ヤフー!ファイナンス」でもマネーエッセー「ますい志保 銀座のママのおこづかい帳 」を連載している。投資経験や海外旅行記をつづるコーナーだ。初めての株投資がパソコンベンチャー企業のアキアで、しかも未公開株だったという、銀座ママらしい並はずれたエピソードも紹介している。
今では「ヤフー!ファイナンス」屈指の人気コラムになったという。「失敗談を盛り込みました。おいしい話はたくさん聞きますが、逆の話はなかなか見られないと思って、うまくいかなかったことも隠さず書いています」と話すますいさんは同コラムを自ら「血と肉のコラム」と呼ぶ。
『いい男の条件』を書いた後、子宮がんに倒れた。2004年に出版した初の自叙伝『赤い蝶々』(小学館刊)では闘病生活を含めた半生を振り返った。最新作では「歳を重ねても愛される女性でありたい。守りに入りたくない」という思いを込めたという。これまでは主にエッセーを手がけてきたが、今後は「小説を書いてみたい」と、新境地を開く意気込みを見せた。(2005.11.15/日本経済新聞)