さて、みなさんは『スラムダンク』という国民的バスケマンガを知っているだろうか?















「週刊少年ジャンプ」において、わずか6年間の掲載だったにも関わらず





2007年時点での国内発行部数は1億2000万部以上であり、






1巻あたりの平均売り上げは日本一を誇る“至高のマンガ”である。






このマンガの影響力は凄まじく、






当時僕の周りはもちろん、日本国内でバスケットマンが急増した






お約束だが、バスケットをやってるヤツは当然モテた






僕が好きだった女の子もバスケ部のキャプテンを付き合っていた。






球技が苦手な僕はマンガは好きだったが、そんなつまらない理由でバスケは嫌いだった。






しかしながら、スポーツマンガの金字塔を建てた『スラムダンク』は、





12年前に連載が終了した今でも、時間を超えて強い影響力を与え続けている。






そんな『スラムダンク』の主人公はご存知、















「桜木 花道(さくらぎ はなみち)」




超不良高校生のド素人バスケットマンである。





かんたんに言ってしまえば、「スラムダンク」は彼のサクセスストリーなのだ。







このマンガは花道のような目立つ主人公がいながら、その脇役たちも個性的なキャラクターが多い。






主人公と人気を二分したのが「流川 楓(るかわ かえで)」














流川のプレースタイルをマネた男子はどれほどいたことだろうか?






敵チームにも個性的で人気の高いキャラが多い。







綾南の「仙道 彰」












海南大附属の「牧 紳一」、















翔陽の「藤真 健司」













山王工業の「沢北栄治」


















等など・・











まぁ次から次へと魅力的なキャラが出てくる出てくる・・・








作者の井上さんは天才だと、改めて今でも思う。









そんな綺羅星のごとく輝くオールスターな登場人物の中で、










“天才”井上が秘密兵器として書き上げたキャラクターが存在する










神奈川県のただの公立高校、








湘北高校の2年生。








身長180㎝とやや大きめ。









ポジションはセンターかフォワードと予想されるが、













実質的なポジションはベンチである












誕生日は11月4日生れ








余談だが、11月4日は








リリー・フランキー





(←超売れっ子作家)








ルイス・フィーゴ





(←超有名サッカー選手)








と同じ誕生日である。








このヒントでお解りであろうか?











そう、彼の名前





























「角田 悟(かくたさとる)」












初登場は有名な“桜木VS赤木の対決”でなく、








安田塩崎と一緒にバスケ部の部室に向かう所であった。














目が線で角顔。







まさに角田という名前が相応しい男である。








ノッペリとして目立たなさそうな男というのが第一印象。









そんな角田が所属する湘北高校バスケット部











1年対2・3年で練習試合を行う事になりました。











試合序盤で、1年生エースの流川がドリブルで突っ込んできます。









まず、安田があっさりと抜かれます。








読者はもちろん安田には期待してません!








次は角田に向かってきます。










角田の腕の見せ所です!

















実にアッサリと抜かれてしまいました。











しかも、何か切羽詰って汗まで飛ばしてます。








よくわかりませんが、とても必死です









どこかカラダの調子が悪いのでしょうか?








練習試合で、流川相手に無様な醜態を晒してしまった角田。







しかし、挽回するチャンスが巡ってきます。







去年県ベスト4の陵南高校と試合をする事になりました。








名門陵南ならば角田の汚名返上にうってつけの相手です。









試合のスターティングメンバーが発表されました。








さあ、角田を使ってくれ安西監督。




(←歳をとった僕)







安西監督は静かにメンバーを発表していきます。









「センター赤木君。#4」








キャプテンの赤木は当然のレギュラーである。









さて、そろそろ角田を発表してくれ。








「ガード、ポイントガード安田君#6。センターガード塩崎君#8」









角田の同期の安田と塩崎のコンビがガードか・・・









お前等、我らの角田さんの足引っ張るんじゃねーぞ。











「次フォワード。スモールフォワード小暮君。#5」










Tシャツコレクターのメガネ君をスモールフォワードか・・・









角田とフォワードでコンビを組むのも面白い









「最後にパワーフォワード」












なるほど、安西監督は身長180cmの角田をパワーフォワードで使うつもりか・・・



























「パワーフォワード…流川君。#10」


















え?












角田ベンチ?










2年生唯一のベンチ?










っていうか、コマにすら出てません。角田。











まさか、作者は角田を忘れてしまったのではないだろうか?













試合が始まっても、角田が登場する気配がまったくない











本当に忘れ去られてしまったのだろうか?











そう思ってた矢先に角田が唐突に喋りだした。ベンチから













なんと、陵南のペースで試合が進められてるのを解説しだしたのである。











汗までかいて。












ベンチなのに。















いや。まてまて・・・














角田に限ってベンチなはずがない。












きっと秘密兵器としてココゾという時に投入するはずだ。












そして、そのココゾという時がやってきた!











キャプテンの赤木が怪我をしてしまった。










ついに角田の出番である。











1年生の雑魚達も、当然角田の出番と相談しだす。




















1年の雑魚(+背番号16番君)まで角田に期待している。











ここで、前回の醜態を挽回するチャンスがきた。










みんなの期待が角田に寄せられる。

















あまりのプレッシャーからか、冷や汗をダラダラ流して、既に一杯一杯です。











ちなみに、アニメ版だと彦一が「2年の角田さんか?」と言って前半を終え、








コマーシャル入って後半にまで引っ張っていた。










角田に対する期待が一気に膨らむ中












赤木は桜木に対して「代わりはお前だ」。










(/TДT)/










角田いまだベンチ。











そして、この試合に角田の出番はくることがなかった。










角田の汚名は健在である。













2年生で唯一試合に出れなかった角田。











彼の災難は続いた。












今度は三井率いるヤンキー軍団が湘北バスケ部を潰しに来た。











このピンチに角田はまったくコマに出てきません










せっかく汚名を晴らすチャンスなのに・・・










まさか、作者はまた角田を忘れたのだろうか?











安田がおいしい所を持っていって、殴られた。











この時も、もう一人の2年生の塩崎はちゃんとコマに出てるのに、









角田だけは出てませんでした。










今度こそ作者は角田を忘れたかと思った時、

























角田…










わずか3コマで没。










久々にコマに出てきたと思ったら、3コマでKOされてしまった。










情けなくて泣けてくる










結局、今回の騒動で角田は蹴られてKOという恥の上塗りとなった。











余談ではあるが、









この時の扉絵はスラムダンクの登場人物が総出演となっていた。




















え?









角田は?











作者は今度という今度こそ角田を忘れてしまったのか?













虫眼鏡で角田が出ていないか、真剣に探してみた












あ!












いた。















※この扉絵は読者の人気投票で大きさが決められたらしいです。つまり、一般読者の角田に対する人気も桜木のバッシュ程度。










なんと、湘北高校バスケ部のメンバーである角田は、










流川親衛隊よりも下で、












バッシュなどと同列の扱いである。











角田のスラムダンクでのポジションはバッシュの位置である。











同じバスケ部の人間が靴と同列に扱われるとは…








ついに靴と同じレベルとなった角田。









しかし、ついに試合に出る時がやってきた。











相手は去年の準優勝校で優勝候補の一角である翔陽










角田の今までの汚名返上にはうってつけである。




















例の如く、汗を沢山かいて翔陽の猛攻を耐え抜いた。








さすが角田。








この汗の量からすると必死のディフェンスだったのだろう。









残り1分50秒で。









1コマだけ試合に出れました










角田の活躍で決勝リーグに進んだ湘北。










しかし、決勝リーグで角田の出番はありませんでした










しかし、練習で再び1年対2・3年の試合が行われた。












我らの角田も当然出る。





















センターのポジションで桜木をマークする事になった。












今大会で一気にリバウンド王となった桜木なら









角田の汚名返上の相手としても合格ラインだ。











さて、その角田の内容は、









まず1コマ目でディフェンスの構え。









2・3コマ目に「ハァハァハァハァ」と息を切らすシーン










そして、4コマ目に「うわあああっ!!」とジャンプするシーン。









5コマ目に桜木にダンクを決められるシーン。












駄目じゃん。











久々の実戦で感覚が戻らないのだろうか?











なんといっても、天下の翔陽の攻撃を1分50秒も守った角田である。











そう簡単にやられるわけがない。












しかし、次の赤木の言葉に僕は目を疑った。


















「角田一人の手に負える相手じゃないかもしれん。」









キャプテン赤木にまでコケにされてしまった角田










とうの桜木に到っては、


















「スピードもパワーも感じねぇ!!」










素人の桜木にまで完全にコケにされてしまった角田。










ここまでくると、ヘタレさに感動してくる。











さらに追い討ちをかける様に三井が、













「角田、交代だ!!」















角田・・・















ついに練習でもレギュラー落ち。













まさか、練習でもベンチの定位置にされてしまうとは…












完全にベンチのポジションを不動のモノにした角田が所属する湘北高校。












ついに陵南を破りインターハイ出場を決めた。












ドサクサに紛れて、インターハイに進むことになった我らが角田












ついに角田も全国デビューか?












インターハイ1回戦の豊玉戦は、安田に出番が回ってきたものの角田に声はかからず。












続く2回戦。











王者山王工業高校戦に、ついに角田に声がかかった。












山王史上10年の間で最強の世代










大学生相手でも大差で勝つ絶大な王者








角田の今までのヘタレのイメージを払拭するにはこれ以上ない相手である。










角田のマークはポールこと野辺将広











リバウンド力を買われてスタメンになった男。










角田の全国デビューに皆の期待が寄せられる。











まず1コマ目で「うおっ!?」と叫ぶシーン。










2コマ目で「………」と焦るシーン













「なんだ、こいつのパワーは…!?重さは…!?強引に、いいポジションを…!!」












「くそっ。ポジションをキープできない!!」












と無様な面で泣きそうになってるシーン。











どこまでヘタレなのか?













しかも相手のポール























「こいつは全く問題にならん」











完全に雑魚扱い。












ここまでコケにされるとは…










山王戦の桜木と安西先生のあの名シーン












「おやじの栄光時代はいつだ?全日本の時か?」










「オレは今なんだよ!!」












角田さんは?



























・・・・。














あなたは“秘密兵器”です。










コミック最終巻の集合写真には、アナタはいませんが・・・・