http://mainichi.jp/select/jiken/news/20080625k0000m040061000c.html?inb=rs
2週間ほど前に、ヤミ金に対して
返済した額を不当利得返還請求した
ケースで(不法行為か?)、ヤミ金が
交付した元本を控除する必要がないと
する判決が出ていた↓
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080610-00000933-san-soci
実質的理由として、民法708条の
不法原因給付により、ヤミ金は
もともと貸した元本の返金請求が
できず、出した元本は贈与と
同じであるにもかかわらず、返済
した額からの元本部分控除を認める
ならば民法708条が骨抜きになる
からということが挙げられる。
こういう発想には十分首肯できるし
だから、ブログにすぐ取り上げようと
までは思わなかった。
今回の投資詐欺の判決の中は
「反倫理的な不法行為」という
マジックワードを用いて、両者は
同じでよいんだとの結論を導いている。
被害者保護には厚い結論である。
また{詐欺を働いて賠償を迫られても
もらった分以上吐き出すことはないから
損することもない→交付金と配当金との
差額賠償では詐欺行為の抑止力が全く
発揮されない}という実質的考慮も
あるのかもしれない。
しかし、それでも今回の判決は次の
3つの理由から、田原睦夫の反対意見にも
傾聴すべき部分が十分あるし、せめて
適用範囲を狭める解釈が必要なのでは
ないかと思ったのである。。
第1、「反倫理的な不法行為」という
マジックワードを用いることで、
投資詐欺に関わらずほとんどの詐欺に
この最高裁理屈が当てはまることに
なる。たしかに、ヤミ金の場合には
差額説を採用した場合には、貸した
元本の返金を事実上許容することに
なり、民法708条を骨抜きにする
ことになる。が、投資詐欺の配当は
不法原因給付に該当するモノなのか。
第2、加害者個人が勤務先の行為で
あるかのごとく装って詐欺を働く
ことが世上珍しくない。そういう
場合、被害者は個人が無資力なため
勤務先を使用者責任で訴え、勤務先も
加害者個人のそういう行為を全く
知らないで被告になっている
ケースがある。第1と関連するが、
ほとんどの詐欺に上記最高裁理屈を
あてはめられるとすると、勤務先は
損益相殺の抗弁を主張できないことに
なる。勤務先は報償責任で使用者責任を
負担させられているところ、加えて、
損益相殺の抗弁まで封じられるというのは
余りに勤務先に酷ではないか。自ら
不法行為をした加害者個人が損益相殺を
主張することが不当というならまだしも。
第3、仮に被害者が投資で1000万円を
交付し、200万円しか配当で戻って
こなかったため1000万円について損害
賠償請求したとする。そして、上記
最高裁理屈で判決をもらって、強制
執行により1000万円回収したとする
(第2のように使用者責任を追及した
ケースではありうる話である)。
この場合、被害者は1000万円投資
して、200万円配当+1000万円回収
できたことになる。これって投資
詐欺じゃなくて投資成功じゃないの?
ろぼっと軽ジK